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オンライン商談とリアル商談の際に心がけるポイントの類似点・相違点(1)

公開日:2022/08/19

原田泰宏(はらだ・やすひろ)

「オンライン商談の際心がけることは、リアル商談と大きく異なるのですか?」といった質問をされることがあります。私は、「もちろん異なる部分もありますが、7割は同じことを心がけます」と答えています。共通ポイントと相違点及び対応策についてご説明します。

オンライン商談とリアル商談の共通ポイント

その1:商談前後の顧客との信頼関係の構築

商談前に顧客と信頼関係を構築しておくことはオンライン商談でもリアル商談でも重要です。顧客は、商談に臨む前に貴社の情報をネット上等で収集します。その際、WEBサイト・SNS・メールマガジン等の内容がありきたりなものであれば、顧客の信頼は得られません。WEBサイトは会社のプロフィールであり、SNS・メールマガジンは貴重な情報発信手段です。

これらの手段を駆使することで、信用・信頼の積み重ねを行えば、第一歩目が異なってきます。まずは、エゴサ―チをやってみてはいかがでしょうか?エゴサ―チとは自社の企業名で検索をかけることです。これで、お客様が皆さんの企業名で検索をした時に、どのような情報が表示されるかを知ることができます。

(改善ポイント等は本稿では割愛いたします。他のコラムにて解説しておりますのでご参照ください。https://digiport.tokyo/tags/columns/)

また、商談後のフォローも需要です。商談を行った後(その日もしくは翌朝まで)、御礼の文章と共に使用した資料を添付して発信することも心がけたいものです。

その2:顧客情報の収集(ニーズの把握)

一方で、顧客の情報もしっかりつかんでおかなければなりません。中でも、顧客ニーズのヒアリング(傾聴)と質問による深掘り、信用調査会社やWeb(※Googleアラート等)を活用した企業情報や最新トピックスの収集も商談の成功には欠かせません。顧客の企業情報・トピックスを踏まえた上でプレゼンをすることで、提案の方向性の誤りが少なくなり、雑談力も上がります。

※Googleアラートは、Google検索で特定のトピック(キーワード)について新しい検索結果が見つかった時に、メールが届くように設定できるサービスです。設定する際には、まずGoogleアラートにアクセスし、上部にあるボックスにフォローしたいトピックを入力。最後に、「アラートを作成」をクリックすれば、条件に合う検索結果が得られるたびに、メールが届きます。

その3:既存顧客の活用

既存顧客から紹介を受けること、これこそが商談時に最も信用・信頼を得やすいパターンです。皆さんは、普段から既存顧客のアフターフォローを手厚くし、紹介されやすい環境を構築する必要があります。例えば、顧客が求めている情報を定期的にメールで提供する、依頼された内容にはスピードを持って対応する等の努力は惜しまないようにしましょう。また、もし既に信頼を得ている企業があるのであれば、思い切って「紹介していただけませんか?」と言う勇気(多少の厚かましさ)も持ちたいものです。

ではオンライン商談とリアル商談の異なる部分(3割)は何でしょうか?次回は、違いについてご説明します。

コラムニストプロフィール

原田 泰宏(はらだ・やすひろ)

中小企業診断士(マーケティング・営業・社員教育専門)
1960年宮崎県生まれ。大手旅行代理店で35年5か月、法人営業・商品開発&プロモーション・新規事業開発に携わり、2018年9月に独立。現在は、旅行会社・宿泊施設・飲食店などをコンサルティングすると共に、東京都中小企業振興公社を始めとする公的機関から派遣され、中小企業のマーケティング支援を行っている。