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製造業

アドバイザーによるユーザー目線の鋭い指摘でWebサイトの商品紹介ページを改修。展示会への集客を最大化する施策にも取り組む。

2024/01/09

エレクター株式会社

2021年に新設されたデジタルマーケティンググループのマネージャーを務める松岡さん。Webサイト、ECサイト、MA(マーケティングオートメーション)、SNSなどデジタル関連の業務を統括している。

一般家庭でもお馴染みの「エレクターシェルフ」を製造・販売するエレクター株式会社。2021年にデジタルマーケティングの専門部署を立ち上げ、2022年にWebサイトをリニューアル。さらに2023年にはECサイトもリニューアルした。2023年7月より公社のハンズオン支援(アドバイザーが専属で継続的に支援)を受けている。

※写真 営業本部 デジタルマーケティンググループ マネージャー 松岡 弘明

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■本事業に申し込んだ背景■

幅広い業界に多様な商品を展開

当社の主力商品は社名にもなっている「エレクターシェルフ」です。業務用として50年以上、日本の産業を支え続けています。特にホテルやレストランなどのフードサービス業界では多く使用されています。病院では食事を運ぶ配膳車のメーカーとしても有名です。他にも物流業界向けのパレットラック「ネステナー」、工場や研究施設向けの製品などもリリースし、多様なニーズに応えています。家庭用としても製品を展開しています。

専門部署を立ち上げ土台づくり

2021年にデジタルマーケティンググループを設立しました。それまでデジタルマーケティングへの取り組みは積極的にできておらず、Webサイトも製品カタログの内容をそのまま掲載しているような状況でした。そこで2022年にWebサイトのリニューアルを実施、同時にコンテンツ記事の作成などを開始しました。2023年にはECサイトもリニューアル。デジタルマーケティングの土台を作ることができたので、次のステップとしてデジタルマーケティングの効果的な運用方法を学びたいと考えて、公社のハンズオン支援を申請しました。

■アドバイザーへの相談内容■

メーカー目線の商品説明に鋭い指摘

2023年7月からハンズオン支援が始まりました。申請の時点で考えていたゴールはWebサイトの活用によるお問い合わせ件数の向上とECサイトの売上目標達成です。アドバイザーには最初のミーティングの席でこのことを伝え、さらに「2023年12月にリリース予定の新商品をアピールしたい」「2024年に開催されるフードサービス業界の大規模展示会に出展するので、その効果を最大化したい」、この二つのデジタルマーケティングにも取り組みたい旨をお話しました。
サイトの内容をチェックしたアドバイザーから「製品情報ページの説明が分かりにくい」という指摘を受けました。「この製品は何ができるのですか?」「どうして売れているのですか?」と質問されて答えると、「それです」「そういう内容を書いてください」というアドバイスをいただき、ハッとしました。ユーザーが知りたい情報を提供できていなかったのです。自分たちが陥っていた「メーカー目線」の内容に気づかされ、さっそく改修に取りかかりました。

アドバイザーとの会話から新たな気づきが得られることも多かったと言う。「視野が広く知識が豊富なので話していて学ぶことが多いです」と松岡さんは話す。

商品を絞ってユーザー目線の情報を掲載

具体的には、製品情報ページでは仕様や性能だけを詳しく説明していましたが、実際に使用しているところをイメージできる画像の掲載に取り組みました。まずは、物流業界向け「ネステナー」、無煙調理ワゴン「アイスフィンク」、病院食を安全に適温提供できる再加熱カート「エルゴサーブ」の主力3アイテムに絞って改修を行いました。
難しかったのは物流業界向け「ネステナー」です。「ネステナー」は物流業界ではスタンダードになっている商品で、その名は商標登録しているものの競合他社の製品も含めた総称となっています。製品情報ページでは総称としての「ネステナー」について説明していましたが、それでは当社製品のアピールにはつながりにくいことに気づきました。そこで主にカスタマイズ性など当社ならではの特徴を記載し、バリエーションや使用シーンもスライド画像で掲載しました。Web解析ツールを使った分析で、改修後は離脱率が減少していることが分かり、改善の効果は数字で確認しています。

■取り組みの方向性■

製品情報ページ改善の経験をもとに新商品をPR

「ネステナー」と同様に、「アイスフィンク」「エルゴサーブ」のページもWeb解析ツールで検証しながらデザインや文章、並び方や説明などを変更しました。「ネステナー」で効果が高かったスライド画像を「アイスフィンク」にも応用し、機能を分かりやすく表示しています。こちらもページの改善により、離脱率の減少が確認できています。こうした知見をもとに、今後は12月に発売予定の新商品ページも制作していきます。さらに専門家派遣を利用し、ニュースリリースの作成法についても学ぶ予定です。

現在の「アイスフィンク」製品情報ページには使用シーンをイメージできる画像が掲載されている。以前は何ができるのかが分かりにくかったが、特徴をイメージできるようになった。

展示会に向けて集客方法を学ぶ

2024年2月には、フードサービス業界では国内最大規模の展示会に出展します。新商品を実際に見て触れてもらうのに最適な場となりますので、展示会の準備も進めていかなければなりません。出展の効果を最大化できるよう、集客方法についても新たな学びが必要です。アドバイザーと相談し、ゴールに向けてさまざまな施策を具体化して進めていく予定です。

外部からの視点が加わったことでデジタルマーケティングの成果が加速しています

デジタルマーケティング・営業のDXサポートプログラム
アドバイザー 石井 邦利

エレクター株式会社は、一般ユーザーには「棚の会社」、病院や高齢者施設では「配膳車の会社」、物流業界では「パレットラックの会社」として認知されています。ハンズオン支援をご利用いただく前から、すでにデジタルマーケティングの基礎は構築されていました。ただし、BtoB、BtoCともに多種多様な製品をリリースしているため、Webサイトの製品情報ページが複雑で分かりにくいという課題がありました。まずは、各ユーザーの視点に立つことをコンセプトにWebサイトの改修に取り組みました。

※本記事は、2023年9月時点の情報です。

企業情報

企業名エレクター株式会社
所在地東京都目黒区上目黒2-1-1 中目黒GTタワー14F
設立1966年8月
事業内容ワイヤーシェルフの製造・販売/病院向け配膳車・下膳車の製造・販売/物流向けパレットラック「ネステナー」の製造・販売/米国インターメトロ社製品の輸入・販売/米国ラバーメイド社製品の輸入・販売/独国リーバー社製品の輸入・販売/仏国ソカメル社製品の輸入・販売/米国ヴォロアース社製品の輸入・販売/独国バート社製品の輸入・販売/金属類の加工、めっき処理、静電塗装/クックチルシステム導入に関するコンサルティング業務
資本金8,800万円

掲載の製品・サービス等について公社が保証するものではありません。