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製造業

複雑な商流に対応しながらフレキシブルなプロセスでゴールを目指す

2024/01/26

エレクター株式会社

90年代にスチールラックのブームを起こした「エレクター」。家庭用としてだけではなく、ホテルやレストラン、病院・高齢者施設や半導体工場などの業務用まで幅広く商品を展開。松岡さんはデジタルマーケティング全般を統括している。

デジタルマーケティングの専門部署にてWebサイトとECサイトなどを運営。ハンズオン支援(アドバイザーが専属で継続的に支援)で、まずはユーザー目線をコンセプトにサイト内の製品情報ページの改修に取り組み、問い合わせ件数の大幅な増加など着実な効果が現れている。

※写真 営業本部 デジタルマーケティンググループ マネージャー 松岡 弘明

第1回目の記事はこちら

第3回目の記事はこちら

■取り組みの進行状況■

専門家派遣でプレスリリースの作成を学ぶ

主要な製品情報ページの改修につきましては完成に近づいており、現在は公社の専門家派遣により、プレスリリースの作成に取り組んでいます。これまで、プレスリリースの作成は独学で身に付け配信してきましたが、専門家からノウハウを学んだ方が今後のためにもなると考えました。この専門家派遣は全3回で、基本的な書き方から学び、最後は当社で作成したものを添削してもらう予定で進行します。

専門家からの熱いアドバイス

『エレクターシェルフ』は1990年代に大ブームを起こし、その後もインダストリアルテイストのインテリアに欠かせないアイテムとして多くのユーザーに親しまれている商品です。ただし、40~50代がファン層の中心となっており、若年層へのアピールが喫緊の課題と感じているものの、まだ足がかりを掴めていないのが現状です。当社の高品質な製品は、世代を超えて使っていただけるという自負があります。また、長く使用することで資源の節約になり、SDGsにも貢献できます。
プレスリリースの専門家派遣を利用した際、専門家からの製品への想いや今後の課題にまで踏み込んだアドバイスに共感し、第3回はプレスリリース原稿の添削に加え、他部署の社員にも参加してもらい、今後の課題解決を図る手がかりにする予定です。このように、課題の解決に向けて柔軟に対応していただけるのも公社支援の利点だと思います。

■公社支援のもとで取り組んだ感想■

ユーザー目線をコンセプトにWebサイトを改修

WebサイトとECサイトはハンズオン支援を受ける前にリニューアルしていましたので、すでに、デジタルマーケティングに取り組むための土台は整っていると思っていました。ですから、ハンズオン支援でその土台を活かす方法を学ぼうと考えていたのです。しかし、初回にアドバイザーからの指摘を受け、土台がまだ完成していなかったことを痛感しました。リスティング広告などを活用してサイトに誘導しても、内容が分かりにくければすぐに離脱し、二度と見ていただけません。まずはサイトの内容を固めることに取り組みました。アドバイザーは、メーカー目線でのカタログ的な製品紹介を行っていた私たちに、「ユーザーは何を知りたいか」を考えた内容にしなければ効果が出ないことを教えてくれました。この指摘はサイト改修の指針になっています。

同社の製品情報ページには「利用シーンから探す」の入口も設置され、クリックして次のページに進むと「こんな課題や要望はありませんか?」のテキストが目に飛び込んでくる。

複雑な商流を理解した助言に感謝

アドバイザーに感謝していることは他にもあります。当社は自社製品と輸入製品の両方を手がけており、製品点数も多いです。展開している業界も多岐にわたり、販売経路には販売店への卸と、直販で自社のECがあります。エンドユーザーへのアプローチには大切な顧客である販売会社との関係にも配慮しなければなりません。アドバイザーには当社の複雑な事情を理解していただき、商流に合わせた施策を一緒に考えてくれたことに感謝しています。

■これまでの成果と今後の展開■

Webサイトの改修で問い合わせ件数が向上

製品情報ページの改修は、Googleアナリティクスとヒートマップツールを使いながら進めていますので効果は確認しています。まず、お問い合わせの件数ですが、直近のデータでは1年前に比べ、物流業界向け『ネステナー』が2倍以上、外食産業向け『アイスフィンク』は3倍以上に増加しました。また、離脱率の低下も確認しており、ゴールに向けて着実に前進している実感があります。

『アイスフィンク』の製品情報ページではユーザー目線で制作された動画も閲覧できる。

新商品のアピールと展示会への集客

プレスリリースの次は、新商品紹介ページの作成と展示会PRの実作業に入ります。これまで状況に応じて柔軟にスケジュールを調整してきましたが、今後は展示会の開催日に合わせたスケジュールで進めていくことになります。アドバイザーから参考資料としてご提供いただいた「展示会チェックシート」に基づき、さまざまな施策を実行していく予定です。展示会ではプロのシェフが新商品『マルチサーブ』を使って調理した料理を来場者に試食していただく企画を実施します。和やかで楽しいブースの雰囲気をプレスリリースやWebサイトなどで発信していきたいと思います。

デジタル施策と展示会出展のPDCAを繰り返し、商品の魅力をより分かりやすく伝えていく

デジタルマーケティング・営業のDXサポートプログラム
アドバイザー 石井 邦利

改修したWebサイトは効果を検証しています。いよいよ次は展示会の施策に取り組みます。2024年2月の大型展示会の前にも他の展示会に出展されますので、そこで得たユーザーの声や疑問点を製品情報ページに反映し、展示会専用ページの内容も充実させていく予定です。展示会ごとの気づきと、Webサイトの分析をもとに、より良い成果につながるよう伴走していきます。

※本記事は、2023年11月時点の情報です。

企業情報

企業名エレクター株式会社
所在地東京都目黒区上目黒2-1-1 中目黒GTタワー14F
設立1966年8月
事業内容ワイヤーシェルフの製造・販売/病院向け配膳車・下膳車の製造・販売/物流向けパレットラック「ネステナー」の製造・販売/米国インターメトロ社製品の輸入・販売/米国ラバーメイド社製品の輸入・販売/独国リーバー社製品の輸入・販売など
資本金8,800万円

掲載の製品・サービス等について公社が保証するものではありません。