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月100件のWeb集客に成功し、「次の一手」をアドバイザーと一緒に考え、実行していく

2023/11/06

株式会社利根川産業

廃棄物・リサイクル業界ではいち早くデジタル化を推進し、10年以上前からタブレットを使った日報システムを導入。同業者からも「デジタルのことは利根川さんに聞けばいい」と言われるほどの存在になっている。

廃棄物の回収・処理・リサイクルを手がける利根川産業。業界でもいち早くデジタルマーケティングを取り入れ、Web集客に成功している。次の施策としてMA(マーケティングオートメーション)ツールの導入を検討したが、アドバイザーとの話し合いで具体的な取り組み内容を明確化し、メルマガ配信に注力することとなった。

※写真 経営企画部 取締役部長 利根川 靖

株式会社利根川産業

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■本事業に申し込んだ背景■

景気の影響を受けやすく、差別化が難しい業界

当社は一般廃棄物および産業廃棄物の回収・処理・リサイクルを手がけています。主な顧客は、スーパーマーケット・飲食店などで、事業系一般廃棄物と産業廃棄物の取り扱いを行っています。経済が停滞するとゴミの量も減り、売上も減少します。意外と景気の影響を受けやすい業界です。
廃棄物の回収には市区町村ごとの許可が必要です。行政が認定した許可業者のみがお客様の廃棄物を運搬処理することが可能です。価格以外の点で差別化することが難しく、店舗の回収取り残し有無、回収車両の綺麗さ、従業員のあいさつ、身だしなみなどぐらいです。お客様に選ばれるためにPR活動が必要だと感じていました。

業界に先駆け、Web集客に成功

かなり早い段階から、業務のデジタル化を推進してきました。Webサイトも20年以上前にはオープンしています。当時は単なる会社紹介といった内容でしたが、そこから3~4回の改修を経て、5年前から現在の形に落ち着いています。サイト経由の集客を増やしたいと考え、自分でブログを書いたりSEOツールを使ってみたりしましたが、あまりうまくはいきませんでした。
そこで、業界に特化したSEO専門の会社に対策を依頼し、3か月ほどかけてサービス案内のページを追加するなどの改修を行いました。結果、PVは微増でしたが、サイト経由のお問い合わせや受注は格段に増えました。現在では1日に4~5件、月100件ほどのお問い合わせをいただいています。先日も、サイトでのお問い合わせがきっかけになり大口の受注を獲得しています。

差別化の難しい業界だが、利根川産業は廃棄物の回収・処理だけではなく、リサイクルまで手がけているのが大きな強み。回収のみを行う業者からペットボトルなどの廃棄物を受け入れる案件も増えている。

■アドバイザーへの相談内容■

「次の一手」としてMAツールの導入を相談

公社が開催するデジタルマーケティング関連のオンラインセミナーに参加し、「MA(マーケティングオートメーション)ツール」を活用したインサイドセールスについて学びました。見込み顧客のデータを管理し、受注確度に合わせたアプローチを効率化するというものです。Webサイト経由のお問い合わせが増えているので、さらに成約率を上げるための強力な武器だと感じました。しかし、当社の営業は当時1名(現在は2名)のみ。現状の業務に加えてインサイドセールスまで担当するのは負荷が大きく、ツールを使いこなせるかの不安もありました。そんなとき、公社のデジタルマーケティング・営業DXサポートプログラムのお知らせをいただきました。軌道に乗ってきたデジタルマーケティングを次の段階に進めるため、MAツールの導入も含めたアドバイスを求めて支援を申し込みました。

アドバイザーからの意外な提案

申請時にMAツールの導入を検討しているとお伝えしたので、アドバイザーからは最初にいくつかツールをご紹介いただき、導入を検討しました。そして、当社の状況について協議した結果、MAツール導入の準備として、具体的な取り組み内容を明確化し、持続的に発信するメルマガ配信のご提案をいただきました。接点のある取引先に廃棄物関連の情報をご提供し、ブランディングと認知度向上を目指すというものです。お客様との定期的な接点を持ち、「利根川さんはきちんとしているな」という印象を与えることで、新しいニーズが出たときに名前を思い出していただけるような存在になることが目標です。

アドバイザーによるハンズオン支援(アドバイザーが専属で継続的に支援)で目標に向かってプランをブラッシュアップしていく。「MAツールは強力な武器だが魔法のツールではない。現状を分析し、最適な手段を合理的に考える」という方向は共有している。

■取り組みの方向性■

顧客の属性ごとにメルマガを配信

アドバイザーとのミーティングでメルマガ配信に注力することになり、その後は送信先のリストと配信する文面の作成に取り組みました。取引先をカテゴリー分けし、それぞれに合わせた文面を配信します。初回配信分の文面は完成していますので、近日中に配信できる目途が立っています。今後は1~2週に1回、最低でも月1回のペースで配信していきたいと考えています。
アドバイザーからは「内容も重要ですが、業界に応じた適切な頻度で、常に接点を作りつづけることが重要」という助言をいただきました。すでにWebサイトやブログで充分な情報を発信していますし、メルマガはコンスタントに配信して信頼感を与えることが主な目的です。先に申し上げたように、差別化の難しい業界ですから、この信頼感が大きな差別化のポイントになることを期待しています。

定量的な効果よりも長期的な体制づくりを

今後はメルマガ配信後の効果測定と内容のブラッシュアップを行っていく予定です。開封率やURLのクリック率、お問い合わせや受注につながった件数や逆に配信停止された件数などを都度解析し、メルマガのテーマと効果の関連性も探っていきます。
最終的な目標はメルマガ経由のお問い合わせや受注を増やすことですが、支援が終了する2024年の2月までに効果が出るかは分かりません。アドバイザーから、メルマガ配信の効果が出るのは早くても3か月、一般的には半年から1年以上かかるとの情報を得ています。ですから、まずは継続的に配信できる体制を整えることを重視しています。また、メルマガ配信は「信頼感の底上げ」も大きな目的です。これはなかなか数字に表れませんが、長期的には売上につながると考えています。数ある営業手段のひとつとして、依存しすぎないよう活用していきたいですね。

「デジタルマーケティング上級者」と次の施策を合理的に考えていく

デジタルマーケティング・営業のDXサポートプログラム
アドバイザー 石山祐己

利根川産業さんは早い時期からデジタルマーケティングに取り組み、すでに大きな成果を出している企業です。今後も現状に即した合理的な手段を一緒に考えていきたいと思います。メルマガ配信というオーソドックスな手法ですが、いざ仕組みづくりとなるとなかなか難しいものです。そのため必要に応じて先端技術も活用していきます。最新のツールもきっと使いこなすはずです。

※本記事は、2023年9月時点の情報です。

企業情報

企業名株式会社利根川産業
所在地東京都足立区入谷8-3-8
創業1986年5月
事業内容一般廃棄物・産業廃棄物収集運搬業/産業廃棄物中間処分業/リサイクル業
資本金2,000万円

掲載の製品・サービス等について公社が保証するものではありません。