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店舗への集客を促進!Googleビジネスプロフィールを活用しよう

公開日:2024/04/19

藤原哲史(ふじわら・さとし)

Googleビジネスプロフィールのメリットや活用方法について、初めての方にもわかりやすく解説していきます。Googleビジネスプロフィールを活用するとお店や施設、企業の情報がGoogle検索やGoogleマップに表示されやすくなり、集客に効果を発揮します。無料で利用できるツールなので、ぜひ活用してみてください。

Googleビジネスプロフィールとは?

スマートフォンやPCでお店や施設を探すユーザーにとって、Google検索やGoogleマップは大きな役割を果たしています。皆さんも行きたいお店などを調べる時、Google検索やGoogleマップで「秋葉原 ラーメン」や「浜松町 歯科」のように検索したことがあるのではないでしょうか。このように<目的の地域>や<検索をしている現在地>ごとに異なる検索結果が表示される仕組みをローカル検索と言います。「場所」や「店舗やサービス」という枠で表示された情報のうち、1店舗をクリック(スマートフォンではタップ)すると、店舗の紹介や営業時間、所在地、電話番号、WebサイトのURLなどさまざまな情報が表示されます。

これらの情報は、事業主が作成・登録をしなくても、Googleがインターネット上から収集した情報や、ユーザーによって投稿された情報(クチコミ、評価など)などから自動的に作成されています(*1)。これらの情報を事業主の皆さんが、優先的に掲載・編集できるツールが、Googleビジネスプロフィールです。すでに自社のプロフィールページが存在する場合は、オーナー登録することで「管理を開始」できます。まだ存在してしない場合は、Googleマップを開いて検索バーに自社の住所を入力し、「ビジネス情報を追加」をクリックすることで登録が可能になります。

*1)開業直後の店舗や、インターネット上に公開されている情報が少ない店舗の場合はプロフィール情報が表示されないことがあります。

本コラムでは、Googleビジネスプロフィールと親和性の高い店舗型ビジネスを中心に解説していますが、事務所や工場を構えている企業もローカル検索でプロフィール情報が表示されます。例えば「文京区 印刷」や「大田区 精密板金」などのキーワードで自社のビジネスを検索してみると自社のプロフィール情報が表示されているのを見られるのではないでしょうか。

Googleビジネスプロフィール活用のメリット

1)店舗や自社Webサイトへの集客を促すことができる

Googleビジネスプロフィールの情報は、「場所・地域+業種のキーワード」の検索(ローカル検索)をすると、検索結果1ページ目の上部に「場所」や「店舗やサービス」として表示されます。この上部に表示される点に価値があり、他の検索結果よりもユーザーの目に止まりやすく、クリックされる可能性も高まります。

また、「場所・地域+業種のキーワード」で検索するのは、今すぐ行動を起こしたいニーズがあり、かつ新規のお客さんが多いことから、店舗型のビジネスを展開している事業者にとって、Googleビジネスプロフィールは新規顧客を店舗や自社Webサイトへ誘客する有効なツールになります。

2)店舗や企業の情報を正確かつタイムリーに発信できる

Googleによる自動生成やユーザーの投稿により作成されたプロフィール情報は、必ずしも正しいとは限りません。せっかく検索上位に表示されても間違った情報が提供され、お客さんに不満を与えてしまう可能性もあります。Googleビジネスプロフィールに登録し、ビジネスオーナーとして正しい店舗情報を登録すれば、こうしたトラブルを未然に防ぐことができます。

また、店舗の紹介や営業時間、所在地、電話番号を掲載できるだけでなく、新商品やキャンペーンなどの最新情報を発信することもできます。編集は簡単なので、最新情報をタイムリーに伝えられるのもメリットです。

3)ユーザーの声を活かせる

Googleビジネスプロフィールでは、ユーザーの検索行動を分析でき、閲覧したユーザー数やクリック数、自分の店舗がどのようなキーワードで検索されたか、表示されている「経路案内」「電話」「ウェブサイト」などのボタンが押されたか、などを調べることができます。

また、ユーザーのクチコミに返信できる機能のほか、「質問と回答」や「メッセージ」機能も搭載されているため、商品やサービスについてユーザーの生の声を集めることも可能です。その中から、ユーザーニーズを分析したり、商品やサービスの良い点や悪い点を把握したりして、ビジネスの改善に役立てることができます。クチコミへの返信に関しては、ポジティブな評価に対してはお礼を述べ、ネガティブな評価に対しては誠実に対応する必要があります。返信状況と内容は他のユーザーからも見られますので、企業側が適切に対応することで信頼性の向上につながります。

自社の店舗を上位表示させるポイント

良いことづくめのようなGoogleビジネスプロフィールですが、集客に役立てるためには1つのハードルがあります。ローカル検索した際、検索結果の上部に「場所」や「店舗やサービス」という枠に表示されるのは3件で、それ以降は「さらに表示」ボタンをクリックすると表示される仕組みになっています。よってローカル検索で集客を狙うには、上位3件の枠内に表示させることが重要になってきます。

3位以内に表示というと難しく思えてしまうかもしれませんが、「特定の地域内の同業種の中で3位」を目指せば良いので、Web検索(自然検索)で自社のWebサイトが1ページ目に表示されるよりはハードルが低いです。競合の状況にもよりますが、Googleのガイドライン(*2)に従って対策した結果、上位表示を維持されている店舗は多いです。

*2)Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法
https://support.google.com/business/answer/7091?hl=ja#zippy=

<ガイドラインの概要>
①詳細なデータを入力する
お店の正確な情報を入力し、最新の状態を保つように、そして内容が充実しているほど表示される可能性が高くなると記されています。

②ビジネスのオーナー確認を行う
ビジネスのオーナー確認を行うと表示される可能性が高くなると記されています。

③営業時間の情報を正確に保つ
ユーザーに有益な情報を与えるため、正確な開店時間や閉店時間、さらには祝祭日や特別なイベントに合わせた特別な営業時間も含め、営業時時間を定期的に更新するようにと記されています。

④クチコミの管理と返信を行う
ユーザーが投稿したクチコミに返信すること、そして有用なクチコミを増やしていくようにと記されています。

⑤写真を追加する
訴求力のある写真を掲載し、ユーザーが求めている商品やサービスがあることをアピールしましょうと記されています。

最後に「ローカルSEO」について説明しておきます。Web検索(自然検索)の上位に自社のWebサイトが表示されるようにするための施策を「SEO」(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)と呼びますが、ローカル検索で店舗を上位に表示させるための施策を「ローカルSEO」と言います。また、ほぼ同じ意味合いで「MEO」(Map Engine Optimization:地図エンジン最適化)という言葉も使われています。

実はローカル検索の結果は、Googleビジネスプロフィールの情報だけから作られているのではなく、インターネット上のあらゆる情報が元になっています。そのため「ローカルSEO」対策は、Googleビジネスプロフィールだけでなく、自社のWebサイトやSNS、ポータルサイトの掲載情報など多岐に渡ります。長期的にはインターネット上のいろいろな場所に自社の情報が広がっているのが理想の姿ですが、まずはGoogleビジネスプロフィールの情報を充実させることから取り組んで行ってください。

コラムニストプロフィール

藤原 哲史(ふじわら・さとし)

中小企業診断士、ITコーディネータ。出版社、広告代理店・制作会社にて企画・編集・制作業務に携わった後、2019年に株式会社クレビスを設立。現在、企業のマーケティングコミュニケーション活動(Webマーケティング、ブランディング、広告宣伝、販売促進、広報/PR)の戦略立案・実行・改善の支援に従事している。