「これからは動画。そうだ。それでいこう!」と自社のYouTubeチャンネルを立ち上げました。「経営戦略を考えて、体制、機材、予算、期間等も設計しました。しかし、どうしても制作が続かない。どうすればいいでしょうか?」
原因と対策を2回に分けて解説します。
動画制作に行き詰まったら
筆者は、四半世紀以上動画制作を続けています。これまでTV番組やYouTubeの動画など数百本作ってきました。制作途中で、行き詰まることは何度も体験しています。その時の脱出法を伝授したいと思います。
制作の現場で行き詰まる要因は、①企画書が書けない、②構成、原稿が書けない、③編集に行き詰まる、の主に3つのパターンがあります。それぞれの対策を見ていきましょう。
■企画書が書けない
企画書が書けない理由はいくつかありますが、大きくは目的が明確でないケースとネタが見つからないケースがあります。
- この動画制作の目的は何ですか?
- その目的を達成するためには何を伝えたらいいですか?(ネタ出し)
いずれも、関係者や友人と下記の問いについてブレスト(※)を行うとヒントが得られます。もちろん、自分ひとりで悩むことも良い作品につながることを忘れないようにしてください。
※ブレスト(ブレーンストーミング)
複数のアイデアを出し合い、新たなアイデアを生み出すための方法の一つ。
ルール
- 結論厳禁:他人のアイデアを批判しない
- 自由奔放:自由なアイデアを歓迎する
- 質より量:アイデアは多いほどよい
- 結合改善:他人のアイデアを活用し、発展させる
ブレストではあまり形式にこだわらずに、雑談をしてみてください。実際に、テレビ番組の企画会議に参加したときのことです。延々ととりとめのない雑談をしていることに驚きました。関係者は、その中からヒントをつかんでいたのです。
■構成、原稿が書けない
- 原点回帰
流れをどう作るか、どのように演出するか、日頃からテレビ、映画、YouTubeなどの映像を見て研究することが大切です。
パターンに当てはめてみる。もしくはパターンに当てはまるような作品を探してみてください。
それでも、原稿が書けなくなることがよくあります。そんなときは・・・もう一度、原点に戻りましょう。
- 企画書を読み返す
- HP、チラシ、パンフレット等を読み返す
- 参考となりそうな映像を探して見る
最初の工程から見返すことでパッと道が開けます。私が尊敬するTVディレクターもご自身が書いた企画書を丁寧に読み返していました。「自分が書いたものをなんで?」と思いましたが、後になってスランプ脱出効果が高いことに気が付きました。