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SEOに強いWEBライティングのやり方

公開日:2024/08/30

谷藤剛(たにふじ・ごう)

前回は「SEO歴13年のコンサルタントが教えるコンテンツの作り方」でコンテンツの作成方法についてお伝えしました。今回はその続編で、SEOに強いWEBライティングの説明をします。

4つのポイントを意識して書く

下記の4つを意識すると、SEOに強いライティングになります。

  1. 検索者が知りたいことを「全て」書く
  2. 検索者が知りたいことを「知りたい順番」に書く
  3. 「検索者が使う言葉」で書く
  4. Googleに向けて書くのではなく、「検索者」に向けて書く

一つ一つ説明していきます。

検索者が知りたいことを「全て」書く

Googleの公式ホームページには、自身が作成したコンテンツが良いものになっているかのチェック項目が記されています。その中に下記のような質問があります。

コンテンツには、特定のトピックに対して実質的な内容を伴う詳細または包括的な説明が記載されていますか。

引用元:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル (https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?hl=ja#content-and-quality-questions)

包括的」の意味を辞書で調べると、下記のように書かれています。

部分部分を個別に扱うのではなく全部ひっくるめて扱うさま

引用元:包括的(ほうかつてき)の意味や定義 わかりやすく解説 Weblio辞書 (https://www.weblio.jp/content/%E5%8C%85%E6%8B%AC%E7%9A%84)

つまり、「検索者が知りたいことを、全て書きましょう」ということになります。
ではなぜ全て書く必要があるのでしょうか?

「ダイエット」の例

例えば「ダイエット」と検索する人は、何を知りたいと思っているのでしょうか?
運動でダイエットをする方法」を知りたいと思っている人もいれば、「食事制限でダイエットをする方法」を知りたいと思っている人もいます。
もし作成したコンテンツに運動でダイエットする方法しか書かれていなければ、食事制限のダイエット方法を探そうとしていた人にとっては、知りたい情報が書かれていないことになります。この場合、検索者はHPから離脱してしまいます。
しかし、運動と食事制限の両方のダイエットが書かれていれば、どちらの検索者にもコンテンツを読んでもらえます。
つまりこれが先述した「包括的な説明」ということです。

どちらの検索者にも読んでもらうためにコンテンツには包括的な説明を記載する

Googleの立場になって考えてみる

Googleは、Google検索を使ってくれた人の満足度を上げたいと思っています。なぜならGoogleの売上の約8割が広告収入のため、Google検索を使ってもらえなくなると売上が減少してしまうからです。
そのためGoogle検索した人が、すぐに知りたいことを知ることができるコンテンツに巡り合うように検索順位を日々変えています。
例で挙げた「ダイエット」で実際に検索してみると、運動と食事制限のダイエット方法の両方が書かれているコンテンツを上位表示させているのが分かります。

検索者が知りたいことを「知りたい順番」に書く

リアルの世界だと、会話のキャッチボールができる

リアルの世界だと、分からないことがあれば相手から質問してくれますので、それに対して回答することで話を理解してもらえます。つまり会話のキャッチボールができます。
しかしインターネットの世界だと、一方的にコンテンツを読んでもらうことになるため、途中で読者が分からないことがあっても、筆者に質問することができません。そのため、読者は途中でHPを離脱してしまうことがあります。

インターネットの世界だと、検索者が文章を一方的に読む

離脱を防ぐために、検索者が知りたい事柄を「知りたい順番」に書くことが重要です。
離脱をせずに最後まで読んでもらえるコンテンツをGoogleは評価するといわれているので、SEOにも効果があります。

普段の顧客との会話の流れで文章を構成する

普段の顧客との会話の流れで構成するのがおススメ

リアルの世界でもインターネットの世界でも、知りたい順番は同じです。そのため、リアルの世界で顧客にどのような順番で説明しているのか思い出し、顧客が何を疑問に思って、何と回答すれば理解してもらっているか思い出してみましょう。その流れで文章を構成すると、インターネットの世界でも分かりやすい説明になり、最後まで読んでもらえる文章になります。

リノベーション会社の事例

私がSEOの支援をさせて頂いているマンションのリノベーション会社の場合、下記のような流れで話が進むそうです。

始めにフルリノベーションの費用を提示。顧客は「何がそんなに高いの?」と質問。続いて内訳を提示。顧客は「部分リノベだったら安くなるの?」と質問。次に部分リノベーションの費用を提示。顧客は「自分の予算なら何ができそう?」と質問。そこで予算別のリノベーション例を紹介。顧客は「もっとやりたい」と要望。最後に予算を抑える方法を提案。顧客は「他も追加できるかも!」と所望。

そのため、上記の流れで文章を構成するようにおすすめしました。

「検索者が使う言葉」で書く

自分が普段使っている言葉と、検索する人が使う言葉にずれがある場合があります。
先のリノベーション会社の例ですと、コンテンツの原稿に物件の広さを表す単位に「」が用いられていました。しかし、検索者が過去に検索したキーワードであるサジェストキーワードを見てみると、下記のように「平米」と検索していることが分かります。

50平米 マンション リノベーション 費用
75平米 マンション リノベーション 費用
90平米 マンション リノベーション 費用

そのため「㎡」から「平米」に書き直して頂きました。
検索者が使う言葉に合わせることで、検索結果に表示されやすくなります。

サジェストキーワードの調べ方は、「中小企業が選ぶべきSEOのキーワード」を参考にして下さい。

Googleに向けて書くのではなく、「検索者」に向けて書く

SEOを意識してライティングをしようとすると、「検索結果で上位表示させたい」という気持ちが強くなりすぎて、検索者を無視しGoogleを意識した文章になりがちです。
例えば下記のような文章です。

当社は、オシャレなスマホケースを販売しています。
当社のオシャレなスマホケースは一点一点職人が作っているので、他社製品より品質が高い仕上がりです。
オシャレなスマホケースの購入をお考えでしたら、当社のオシャレなスマホケースをぜひご覧ください。

読んでみていかがだったでしょうか?
Googleに対して、「オシャレなスマホケース」で上位表示して欲しいとお願いする文章に見えますよね。
Google社員のジョン・ミューラーは、下記のように述べています。

Keyword density, in general, is something I would not focus on.
Make sure your content is written in a natural way.
If we see that things like keyword stuffing are happening on a page, then we will try to ignore that, and just focus on the rest of the page that we can find.

キーワードの密度は、一般的に、私は重視していません。
コンテンツが自然な方法で書かれていることを確認してください。
キーワードの詰め込みようのようなことがページ上で起こっていることがわかった場合、私たちはそれを無視し、見つけられるページの残りの部分だけに集中しようとします。

引用元:Google Search Central (https://youtu.be/s7kP7LWM87Y?t=697)

そのため、検索者が読みやすいように自然な文章を書いて下さい。

まとめ

さて、いかがだったでしょうか?
正しいSEOのライティングがお伝えできていれば幸いです。
ネット上には誤ったSEOの手法が書かれていることがありますので、下記のようなGoogleの公式HPやYouTubeチャンネルを参考にすることをおすすめします。

コラムニストプロフィール

谷藤 剛(たにふじ・ごう)

中小企業診断士(SEOを中心としたWEB集客が専門)
老舗SEO会社に就職し、SEOコンサルタントとして活躍後、独立開業。 中小企業の経営経験もあることから、中小企業の社長の悩みを理解した上で、売上に繋がる支援を行っている。
Wisteria Consulting 代表
URL:https://wisteria-consulting.biz/