前回は「中小企業が選ぶべきSEOのキーワード」でキーワードの選び方をお伝えしました。今回はその続編でコンテンツの作り方を説明します。
Googleが目指していることを理解してコンテンツを作成する
Googleの検索結果で上位表示させるには、まずはGoogleが何を重要視しているのかを知るところから始めます。Googleが重要視しているのは「ユーザー(Googleを使用する人)」です。
Googleは下記のように述べています。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。
引用元:Google が掲げる 10 の事実 – Google(https://about.google/philosophy/?hl=ja)
実際、「GoogleのTOPページ」と「Yahoo!のTOPページ」を比較してみると、Googleの方が余計なものがなく、すぐに検索ができる見た目になっています。
Yahoo!のように、広告を掲載したり、有料サービスへ誘導したりした方がGoogleの収益が上がるはずですが、利益よりユーザーの利便性を重要視しているため、このようなシンプルなTOPページになっています。
そのため、検索結果も「ユーザーが知りたいことが書かれているホームページ」を上位表示させています。
手順① 上位表示されているホームページに何が書かれているのか調査する
例えば「パソコン フリーズ」と検索する人は何を知りたいと思っているのでしょうか?
「フリーズという言葉の意味を知りたいと思っているはずだ」と考え、「フリーズとはパソコンが操作できなくなることで~」という文章を書いてしまうのは早とちりです。
いきなり文章を書くのではなく、まずはGoogleがどのようなホームページを評価し上位表示させているのか調べます。
実際に「パソコン フリーズ」で検索すると下記のような検索結果になっています。
上位表示しているページのタイトルを見てみると「対処法」と書かれているのが分かります。つまり、パソコンがフリーズした際の対処方法が書かれているホームページをGoogleは上位表示させているのです。
そのため、「パソコン フリーズ」で検索する人は、パソコンがフリーズしたときの対処方法を知りたがっていることが分かります。
このことから、コンテンツに書かなければいけないのは、フリーズの「意味」ではなく「対処方法」であることが分かりますね。
手順② Yahoo!知恵袋で多くの人が困っていることを調査する
上位表示しているホームページに書かれていることだけでは、同じような内容のコンテンツになってしまいます。
そのため上位表示しているホームページには書かれていないけど、知りたいと思っている人が多い話題を追加していきます。そこで役に立つのが「Yahoo!知恵袋(https://chiebukuro.yahoo.co.jp/)」です。
狙っているキーワードで検索し、「閲覧数の多い順」に並べ替えるのがポイントです。閲覧数が多い質問は、それだけ「その情報を知りたい人が多い」ということです。そのため、その質問に対する回答をコンテンツに追加します。
例えばYahoo!知恵袋で「パソコン フリーズ」で調べてみますと、下記のような質問がありました。
Windows11にアップデートしたらフリーズ多発するようになったので助けてください。
引用元:Yahoo!知恵袋(https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11253579476?__ysp=44OR44K944Kz44Oz44CA44OV44Oq44O844K6)
パソコンを使ってると、30分に1回くらいの割合でフリーズします。
それはGoogleChromeを使っているときだけです。
この記事を書いている時点(2023年11月20日)で「14,903回」の閲覧数がありました。そのため、同じ現象でフリーズして困っている人が多いことが予想できます。この質問に対する回答は「パソコン フリーズ」で検索する人に対し役に立つ内容である可能性があるので、コンテンツに追加していきます。
手順③ 図や写真、スクリーンショットなどを活用する
下記は同じ文章が書かれたコンテンツですが、左と右ではどちらを読みたいと思いますか?
左の方が読みやすそうですよね。
文章だけでなく、図などを併せ書かれていると理解しやすいですし、図だけ見るだけで何が書かれているか想像もしやすいです。
手順④ 信頼できる根拠を引用する
このコラムの最初に、「Googleはユーザーを重要視している」と書きました。
「本当にそうなのだろうか?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
そこで信頼できる根拠として、Googleの公式HPを引用した文章を掲載しました。
コンテンツも同様で、信頼できる根拠を引用することで、読者に納得感を持って読み進めてもらえます。
逆に根拠を示さないまま主張し続ける文章の場合、コンテンツに信頼ができなくなった読者は途中で離脱してしまうでしょう。
手順⑤ 誰が作成したコンテンツなのか明記する
ユーザーの知りたいことが書かれていたとしても、誰が書いたのか明記されていないと「この文章は信頼できる内容なのか?」と不安にさせてしまいます。
Googleは下記のように述べています。
・コンテンツの著者が誰であるかを明確にしていますか。
引用元:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル | ドキュメント | Google for Developers(https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?hl=ja#who-created-the-content)
・ページの然るべき場所にバイラインを記載していますか。
・バイラインが著者や関係者についての詳細につながるものであり、その人たちのバックグラウンドや専門分野に関する情報をもたらすものになっていますか。
つまり、コンテンツはその分野の専門家が書くべきで、そしてその専門家がどのような人物なのか(例えば保有資格や経歴など)を記載しましょうということです。
例えばこの文章の下には、著者情報が書かれており、SEOコンサルタントの経歴を持つ私が書いたものであることが示されています。
これにより、SEOの専門家が書いたコンテンツであることがユーザーに伝わります。仮にプロフィールが無い場合は、例え正しいことが書かれていたとしても、信頼してもらえないでしょう。
間違ったコンテンツの作成方法
インターネット上には、様々なコンテンツの作成方法が掲載されています。しかし、その中には間違ったやり方も存在しているので、最後にその話をしたいと思います。
上位表示させたいキーワードをコンテンツ内に散りばめる
例えば下記のようなものが挙げられます。
当社は、オシャレなスマホケースを販売しています。
当社のオシャレなスマホケースは一点一点職人が作っているので他社製品より品質が高い仕上がりです。
オシャレなスマホケースの購入をお考えでしたら、当社のオシャレなスマホケースをぜひご覧ください。
読んでみていかがだったでしょうか?
「オシャレなスマホケース」で上位表示させたいがために、オシャレなスマホケースを連呼した文章で読みづらいですよね。
これはGoogleに向けて書いた文章であり、ユーザー向けた文章ではないです。
Googleも公式サイト内で、下記のように述べています。
Google 検索で上位に表示されるようにするには、検索エンジンでの掲載順位を引き上げることを主な目的として検索エンジンを第一に考えて作成されコンテンツではなく、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成に注力することをおすすめします。
引用元: Google 検索セントラル | ドキュメント | Google for Developers(https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content)
文字数を意識してコンテンツを作成する
コンテンツは最低3,000字以上必要など、文字数がある一定以上なければいけないという風潮があります。
しかし、これは誤りで、Googleも下記のように明確に否定しています。
Google が優先する文字数があるとどこかで聞いたか読んだかしたために、特定の文字数になるように記事を書いていますか(そのような設定は存在しません)。
引用元: Google 検索セントラル | ドキュメント | Google for Developers(https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?hl=ja#avoid)
そのため、文字数は気にせずに、ユーザーが知りたいことを全て書いてください。
まとめ
Googleはユーザーを第一に考えているので、Googleに評価してもらうコンテンツにするにはユーザーを意識して作成するのが重要という話でした。
しかし、特定のキーワードを上位表示させたいという気持ちから、Googleを意識して、ユーザーをないがしろにしがちです。
そういった時は、
「もし自分がユーザーだったら、このコンテンツを読みたいと思うか?」
「競合のコンテンツと比較したときに、自社のコンテンツを選ぶか?」
というユーザー視点で、見直してみて下さい。
もし改善の余地があると思ったら、このコラムを参考に改善して頂けますと幸いです。