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儲かるオンラインショップへの道 ~モール型ECの場合~

公開日:2026/02/26

成瀬ふみ子

どれだけ売れたら黒字化するか?損益分岐点を計算しましょう

売上も大事ですが、意識してほしいのは●●の金額

 あなたのモール型EC 、ちゃんと儲かってますか?どれだけ売れたら黒字化するか、損益分岐点を把握できてますか?

 モール型EC を運営して、売れたら嬉しいですよね。良いレビューが付いたらさらに嬉しいですよね。しかし、売上も大事ですが、意識してほしいのは「利益」です。

 なぜなら、売上が上がることと利益が出せることは別物だからです。売上が上がっていても、それ以上に経費がかかっていたら赤字です。モール型EC には、商品原価、送料、出店料、手数料、広告費など様々な経費がかかります。そういった経費を賄えるだけの利益を出せていなければ、売れれば売れるほど赤字、ということになりかねません。

損益分岐点(黒字化ライン)の大切さ

 モール型EC について、損益分岐点はとても重要です。損益分岐点を超えれば黒字、届かなければ赤字です。黒字が出せなければ、初期投資(ショップ開設時の外注費など)が回収できないし、新しい投資(新商品発売など)もできないし、備品の購入(パソコンや梱包資材など)も出来ません。

 収支トントンだな~と思っていたら期末に税金の支払いが待っていたり、備品が急に壊れたり、何らかのトラブルで返品が相次いだりすることがありますから、ショップ運営の安定、成長のためには適切な利益をしっかり残すことが大事です。

モール型ECにかかる経費

 大手ECモールの場合、コストシミュレーションを公表している場合がありますので、利用してみてください。

 モール型ECに出店する場合も、自社ECを開設する場合も、かかる経費項目に大きな違いはありません。商品原価、送料、出店料、手数料、広告費が主な経費です。「月額費用が高いから」という理由でECモールを避ける場合もあると思いますが、自社ECでも月額費用がかかる場合がありますので、ご注意ください。モール型EC のメリットは、「集客力があること」「顧客の信頼があること」です。モール型EC の月額費用は、集客力・顧客信頼のための必要経費である、という考え方もあると思います。

 大手ECモールでは、独自セールを行っており、それにエントリーする場合は費用がかかります。TVCMやウェブ広告を行う場合もあり、非常に集客力があります。特設会場、広告、クーポン発行、ポイントアップなど様々なセールがあります。自社商品の特徴やターゲット顧客に合うセールがあれば、エントリーを検討してみましょう。

 また、大手ECモールでは、発送業務の受託を行っている場合があります。手数料や保管料がかかりますが、発送業務の効率化や顧客満足度向上にもつながります。

 大手ECモールでは、モール内広告が用意されています。ECモールにアクセスする顧客は買い物意欲が高いため、モール内広告は投資効果が高めに出る傾向があります。

参考記事 「自社EC結局いくらかかる?費用の内訳を徹底解説」

カンタン解説:損益分岐点(黒字化ライン)を計算しましょう

損益分岐点の計算式

固定費 ÷ (1-流動費比率)
という計算式です。

例えば、
毎月の固定費が200,000円
売上に占める流動費比率が60%
だとします。

200,000 ÷ (1-0.6) = 500,000円
500,000円が損益分岐点売上となります。それを上回れば黒字、下回れば赤字、ということになります。

以下でもっと詳しく解説します。

まず、固定費と流動費を分ける

損益分岐点を計算するために、まずは必要経費を、固定費と流動費に分けます。

  • 固定費=売上の多い少ないに関わらず発生する、固定的な費用
    例:月額出店料、広告費予算など(他、外注費、人件費、減価償却費など)
  • 流動費=売上増減に伴って変化する、流動的な費用
    例:商品の仕入費用、送料、手数料など

損益分岐点(黒字化ライン)を出してみましょう

分けることができたら、固定費については合計額を、流動費については売上に対する比率を計算します。

固定費額と流動費比率が計算出来たら、さきほどの計算式に当てはめて、損益分岐点売上が求められます。
固定費 ÷ (1-流動費比率)
いかがでしょう?算出できましたでしょうか?

損益分岐点って、いくらくらいが適切?

損益分岐点は、低い方が良い?

 損益分岐点は低めの方が、運営は楽ですよね。

 しかし、バランスが大事です。必要経費、成長投資を必要以上に絞るのは機会損失につながりますので良くないです。広告費や販促費を効果的に使い、売上アップや顧客サービスの向上につなげることで、ショップの安定的成長に結び付けていきましょう。

損益分岐点が上がる要因

固定費が増える
月額出店費プラン、広告費は適切ですか?

流動費比率が上がる
商品原価、仕入価格、送料が上がっていませんか?それを販売価格に適切に転嫁できていますか?

損益分岐点を下げる方法

固定費を下げる
月額出店費のプランを見直したり、広告費を適正化したりすることで下げることができます。

流動費比率を下げる
商品原価、仕入価格、送料が上がっている場合は、販売価格の見直しも必要です。

売上を増やす
やはり売上が大事です。SEO対策、コンテンツ拡充、顧客動線見直し、適切な販促施策等を行い、売上を増やす活動を行いましょう。

いくら売れたら黒字化するか? 
損益分岐点(黒字化ライン)を把握して、健全なモール型EC運営を目指しましょう!

コラムニストプロフィール

中小企業診断士、一級販売士、通販エキスパート検定1級、ウェブ解析士

成瀬 ふみ子(なるせ・ふみこ)

エンタメ系流通商社、金属加工町工場、化粧品メーカー・美容サービス業での勤務を経て、独立。通販部門責任者として、自社EC、ECモール3店、コールセンターを運営する中で、アクセス分析に基づいた商品ページ改善、SEO対策、リスティング/キーワード広告運用、メルマガ等CRM、セール等の施策活用、在庫運営等を担当し、伸び悩んでいたECモールを立て直した経験を持つ。

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