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今すぐ始める!初心者向けInstagram活用講座1

公開日:2025/03/13

坂本義和

デジタル化が加速する現代、企業がデジタル上で情報発信する手段として、SNSは欠かせないツールとなりました。
中でも視覚的な表現力に長けたInstagramは、多くの企業が注目するプラットフォームです。
中小企業のマーケティング活動でも重要な情報発信ツールになっています。

本コラムでは、Instagramの基本的な使い方から、ビジネスで成功するための具体的な戦略まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。

そもそもInstagram(インスタグラム)とは?

通称「インスタ」とも呼ばれるInstagramは、Facebookと同じMeta社が運営するSNSです。特徴としては、文字だけでなく写真や動画中心の投稿ができるところにあります。
メインユーザーは20代〜40代であり、「インスタ映え」や「ショート動画(短い尺の動画)」といった新しい流行を生み出しています。
文章・テキストのみとは違って、写真や動画だと商品イメージや、肌触り感・質感的な要素を伝えやすいので、アパレルやコスメなどとの親和性が高いといわれています。

近年ではインフルエンサーたちが自分でブランドを立ち上げ、商品を販売する際に活用されることもあります。
「ググる」から「タグる」に変わったともいわれており、スマホ時代の文化を作り上げたSNSといっても過言ではありません。(ただし、タグ検索の利用については減少傾向といわれています。)

2023年夏頃からはX(旧Twitter)の仕様変更により、ビジネスユーザーがX(旧Twitter)からInstagramへと流れ始めている傾向があるといわれており、その影響も相まって、
Instagramの月間アクティブユーザー数は2024年に20億人を超えています。
さらにショッピング機能などeコマース関連領域の機能追加も重なり、コミュニケーションのプラットフォームとしてだけでなく、ビジネス目的のユーザーが商品を販売するプラットフォームとしての役割も果たすようになってきています。

なぜInstagramがビジネスに有効なのか?

Instagramは個人の利用が活発ではありますが、ビジネスシーンでも有用なツールであるといえます。具体的に有効な部分をお伝えします。

視覚的な情報伝達手段として訴求力をより強く

写真や動画による情報伝達は、視覚的な情報として脳の視覚野で処理され、感情や記憶と強く結びつくことが多く、比較的長期記憶に残りやすくなるといわれています。

またInstagramでは、高品質な画像や動画を通じて商品やサービスの特徴を効果的に表現できます。例えば、アパレル業界では着用シーンの提案や素材感の表現、飲食業界では料理の見た目や店舗の雰囲気など、言葉では伝えきれない価値を視覚的に訴求することが可能です。

ターゲット層を拡張できる

先にも書いたように、2024年現在、Instagramの月間アクティブユーザー数は20億人を超え、特に20代〜40代の購買力の高い層に強い影響力を持っています。
さらに、ハッシュタグやロケーション機能を活用することで、地理的・興味関心別に精緻なターゲティングが可能です。また、リール機能による若年層へのリーチや、ショッピング機能による即時購買の促進など、多様な顧客接点を創出できます。

企業やブランドのイメージを視覚的に構築できる

文章だけで企業の理念やブランド・サービスのコンセプトを伝えることはなかなか難しいといえます。 Instagramでは、視覚的な手段とストーリーテリングを用いることで、企業やブランドの理念や価値観を効果的に表現することができます。

さらに、ビジュアル面での表現方法や世界観の一貫性を保ち続けることで、文章だけでは構築できない、強固なブランドイメージを確立できます。

顧客との強固な関係性を築ける

コメント、ダイレクトメッセージ、ストーリーズの投票機能など、双方向のコミュニケーションツールを活用することで、顧客との深い関係性を築くことができます。
これらの機能を通じて得られる顧客からのフィードバックは、製品開発やサービス改善に活用できる貴重な情報源ともなります。

コスト効率の高いマーケティング展開ができる

中小企業にとって新たなマーケティング活動をする際には追加投資が必要になることもあります。
ですが、Instagramでは基本的な投稿機能は無料で利用でき、スマートフォンさえあれば高品質なコンテンツを制作できます。
広告展開においても、従来のメディアと比較して低コストで開始でき、投資対効果の測定も容易です。
また、ビジネスアカウントの分析機能を活用することで、投稿のパフォーマンスや閲覧者の属性など、詳細なデータに基づいたマーケティング戦略の立案が可能です。

注目すべきInstagramの機能と活用方法

ここで簡単にInstagramの機能について説明し、活用方法をお伝えします。

  • フィード
    通常イメージされる、一般的な投稿の仕組みです。
    基本的には、フォロワーのタイムラインに表示される投稿です。フォロワーとは、自社をフォローしてくれているアカウントで、自社の更新に興味を持ち、「見たい」「知りたい」と思ってくれている、そんなユーザーだと考えてください。
    それに加え、最新のAIレコメンド機能により「発見」タブに掲載され、自社アカウントの投稿に興味がありそうなフォロワー以外にも表示されることがあります。「発見」タブとは、ユーザーの興味や関心に基づいて、Instagram側が判定したおすすめの投稿が表示されるページです。
    投稿の最適な画像サイズは1:1(正方形)、4:5(縦長)、1.91:1(横長)とされていて、高解像度の画像がアルゴリズム評価で優遇される傾向にあるといわれています(厳密には高解像度の画像だとユーザーからの評価が高くなるため結果的に評価される)。
  • リール
    最長90秒までのショート動画(短い尺の動画)を投稿できます。冒頭2-3秒で視聴者の興味を引くことが重要で、サウンドオンでの視聴率が高いコンテンツは特にアルゴリズムで優遇されます。
    Instagramのリーチとは、「どのくらいの人があなたの投稿を見たのか」を表す数値であり、リーチ数を言い換えると、投稿を見た人の数だといえます。
    最新の調査では、リールによるリーチはフィードの約2.5倍とされています。
    上にも書いたように、フィードもフォロワー以外への表示はされますが、リールは「発見」タブだけでなく、リール専用のフィードにも表示されるため、フォロワー以外の多くのユーザーによりリーチする・表示されます。このようにリールはフォロワー以外への表示が積極的になされるため、既存のフォロワーへの良質な情報提供だけでなく、新しいフォロワーを獲得したり、ブランドの認知度を高めたりすることが可能です。
    そのため新規フォロワーを増やすためには、現在最も注力すべき機能といえるでしょう。
  • ストーリーズ
    24時間で消えてしまう期間限定の投稿です。60秒の動画または静止画で投稿できます。
    ブランドの日常的な活動やタイムリーな情報発信に最適です。最新のデータによると、ストーリーズの視聴完了率は投稿時間から6時間以内が最も高くなっているといわれています。
  • ハイライト
    上記のストーリーズを保存していく仕組みです。重要なストーリーズはハイライトとして保存し、新規訪問者向けの常設コンテンツとして活用することもできます。
  • ライブ
    リアルタイムで動画を配信することができる機能です。フォロワーと直接コミュニケーションを取ることができ、コメントや質問にリアルタイムで応答することができます。ライブ配信は最大4時間まで可能で、配信終了後はライブ配信をリールとして投稿することも可能です。
  • 引用・再投稿(他のSNSでいうリポスト・シェア)
    他のユーザーが投稿した写真や動画を自分のアカウントで引用し再投稿することです。Instagramでは、X(旧Twitter)の「リポスト」や、Facebookの「シェア」のように、ワンタップで他人の投稿を引用・再投稿する機能は存在せず、Instagramが拡散には不向きといわれている理由でもあります。Instagramで他ユーザーの投稿を引用・再投稿したい場合は、自分のストーリーズに引用することで実現可能です。
  • ハッシュタグ
    ハッシュタグは、「#」記号の後にキーワードを付けて投稿することで、特定のテーマやトピックに関連する投稿をまとめるための機能です。ハッシュタグを使うことで、同じ興味を持つユーザーに投稿を見つけてもらいやすくなります。例えば、#旅行 や #料理 などのハッシュタグを使うことで、関連する投稿が検索結果に表示されます。

基本的な機能を知るためにまずは使ってみよう

Instagramの基本的な使い方についてお伝えしました。
一部機能は設定が必要なものもありますが、アカウント開設・フィード投稿・リール投稿・参考にしたいアカウントのフォローなど、まずは使ってみることが理解への第一歩といえます。

次のコラムでは、ビジネスで成功するための具体的な戦略について、解説します。

コラムニストプロフィール

中小企業診断士

坂本 義和(さかもと・よしかず)

大学卒業後、すぐに起業。Web制作・マーケティング支援の会社を経営し、Web業界には20年以上関与。「経営に役に立つ」デジタルマーケティング支援を得意とする。活動の源泉は、よい商品・サービスが届けたい・届くべきお客さまに「知られていない」状態を世の中からなくすこと。