• トップ
  • ユーザーを惹きつけるタイトルコピーのアイデア

ユーザーを惹きつけるタイトルコピーのアイデア

公開日:2024/08/23

石田国大(いしだ・くにひろ)

自社ホームページでブログ記事を書いたり、新たにWeb広告に取り組んだりする場面では、「タイトルやディスクリプションに何を書けばいいか」といった悩みはつきものです。
タイトルは30文字程度にするといった一般的な方法論は知っていたとしても、いざ自分で書こうとすると筆が止まってしまうものです。
今回の記事では、ブログやコラム記事を運営する場面を想定してタイトルコピーの付け方のアイデアをいくつかご紹介します。考え方はWeb広告の広告文といった他の場面でも適用可能なものとなっています。ぜひ参考にしてご自身でもチャレンジしてみてください。

クリック率を上げる・反応を良くするためのアイデア

ページタイトルやディスクリプション、ひいては広告コピーを作る際に、その反応を良くしていくためのアイデアをご紹介します。

Webで検索する場面を例に挙げます。何かを知りたいと感じて検索行動を取っているユーザーは、検索結果に表示されているタイトルを上から順に眺めています。そして、それぞれのサイトが自分にとって関連するものであるか、知りたい情報が含まれているかを一瞬で判断し、閲覧ページを選んでいます。勝負は一瞬で決まるため、ユーザーの興味を惹き、選んでもらうためには相応の工夫が要ります。必ずしも成功法則といったものはありませんが、よく活用されているアイデアといったものは存在します。以下に一例をご紹介します。

記事内容ではなくベネフィットを訴求する

記事内容をそのままタイトルコピーにするのではなく、記事内容を読んで読み手が得られる状態を記述する方法です。読み手が記事を読んで理解すると、どのようなメリット・便益がもたらされるかをアピールしていきます。これをベネフィットと呼んでいきます。

ベネフィットはいくつかに分類することができます。読後の幸せな気分、明るい未来といったプラスの欲求を刺激するものもあれば、悩みや苦痛・ストレスから解放されたいといったマイナス回避の欲求を刺激するものもあります。マイナスを回避したいという欲求を刺激するベネフィットの方は、差し迫った必要性を感じやすいことから反応率が高い傾向にあります。ただし、過度な表現は「煽り広告」につながるおそれがあるだけでなく、ユーザー離れのきっかけにもなりますので、注意して表現を選んでいくことが不可欠です。記事の内容に応じて効果的な訴求方法を選んで使ってみるとよいでしょう。

× :「記事タイトルの付け方について」
○:「もう悩まない!タイトル作成の王道伝授」
○:「クリック率を高めるタイトルのコツ10選」

具体的な数値・実績を入れて信用性を高める

具体的な数値や裏付けのあるデータは、説得力を高めます。もし対外的にアピールできる実績データを保有しているなら、具体的な数値を用いてタイトルを考えていきたいところです。自社だけしか持っていないデータであれば、他社サイトとは違ったオリジナリティを出すことができます。数値が示す力によって信用性や納得感も高まるため、積極的に活用していきたいテクニックです。

× :「お客様アンケート調査の結果」
○:「アンケートからわかった製品の5つの評価ポイント」
○:「新卒の3年後定着率100%の自社が取り組んでいること」

「問いかけ」を使って注意を惹きつける

質問や問いかけには聞き手の思考を促す作用があるとされています。こうした問いかけの作用を活用して、他社とは違ったパンチの効いたタイトルコピーを考えていくことも可能です。上述のベネフィット訴求のテクニックと併用することでタイトルコピーをより良くすることができます。

× :「金属切削加工の依頼方法について」
○:「賢くお得に依頼しませんか?金属切削加工の依頼のコツ」
○:「樹脂切削加工が難しい理由は?対策をポイント解説」

よくあるネタで共感を誘う

検索ユーザーの多くが共通して持つ悩みや課題に対して共感を示すようなタイトルをつけることで、反応率を高めていくテクニックです。業界経験が長く、ユーザーのニーズに対して深い解像度を持っている場合は、オリジナルなタイトルコピーを作成していくことができます。

× :「ホームページ制作業者の探し方について」
○:「どこに任せればいいか?ホームページ制作業者の見極め方」
○:「失敗したくない人のためのホームページ制作業者の選び方」

ターゲットに呼びかける

ターゲットを絞り込み、タイトル上で具体的に「これはあなたに向けた記事です」と呼びかけることで、反応を高めていくことができます。記事作成にあたって策定しているコンテンツ戦略・ターゲット像を参考にしながら、具体的な訴求メッセージを検討していくとよいでしょう。

× :「一軒家の人気デザイン実例」
○:「多摩市で建てる30代に人気の一軒家デザイン実例20選」
○:「【オシャレな家に住みたい人向け】参考になるデザイン実例」

まとめ

以上、タイトルコピーのアイデアをいくつかご紹介させていただきました。
ページタイトルは考えるのも大変で、思いつくキーワードを並べただけで手抜きとなってしまう方も多いはずです。しかし、逆に考えれば、しっかりと作り込めば他のサイトと差別化することができます。
記事そのものを練りに練って品質高く作り込んだとしても、ページの中身へうまく誘導することができなければ、閲覧してもらうことは叶いません。ぜひこの記事を参考に、ユーザーの心を掴み、クリック率をアップさせるタイトルコピーを作ってみてください。
そして実際の反応を検証すると、新たな気づきも得られて記事作成をもっと楽しく取り組めるようになります。

コラムニストプロフィール

石田 国大(いしだ・くにひろ)

中小企業診断士。Webメディア運営企業にてクライアント企業の販売促進、Web広告コピーライティング業務等に従事。現在は多摩地域をはじめ地域事業者のプロモーション支援に注力し、企業やプロダクトが持つ強みに立ち返り、魅力を引き出すリブランディングの支援を行っている。