こんな投稿でも大丈夫!
前回のコラムでは、SNSの中でも特に購買意欲の高いと言われるインスタグラムを使った投稿について触れ、やりがちだけどあまり良くない投稿の事例について紹介してきました。今回も引き続き、インスタグラムを使った投稿について、事例を交えてご紹介してゆきます。
さて、飲食店やアパレル小売店などのような魅力的なビジュアルを持ち合わせ、新しいネタにあふれた業種では日々の仕入れに応じた鮮度ある発信ができそうですが、そうでない業種の場合どうすれば良いでしょうか。何を発信して良いのか分からないとお悩みの方に少しでもヒントになればと、私が見てきたインスタ投稿の事例をご紹介します。
知られざる裏側潜入
普段一般の人は見ることのできない裏側を動画にして配信するのもコンテンツとして面白いと思います。製造の現場、職人の技術、開店前の仕込みの数々、などです。
製品の製造現場を見ることで製品へのエンゲージメントが高まったり、信頼性が高まることが期待できます。少し高度になりますが、動画にして配信すると、見る人の興味はさらに高まります。
飴のメーカーが飴の原材料をひたすらのばすだけの動画がかなりの再生回数を記録したこともあるように、人に普段見せない工程でも興味を引き付けるパートが潜んでいるかもしれません。
少し話は変わりますが、例えば駅前の高層ビルの上層階にあるお店などの場合では、窓からの景色を写して季節の移ろいを発信するだけでも一般の人から見れば非日常の景色になりそれも立派な宣伝になります。
業界トリビア
業界内では常識でも、素人の眼から見れば新発見だったりすることも多くあります。私がフォローしているとあるボーリング場のアカウントで、ボールの選び方に関する具体的なアドバイスの投稿があって、「なるほど!ボーリング久しぶりにやりたいな!」と思いました。こうしたトリビアを計画的に小出しに出していくのも有りだと思います。
投稿する際の注意点としては、自社の顧客になってほしい人が知りたいトリビアであることがポイントです。
スタッフの手書きイラスト
絵がうまいスタッフが、インスタグラム限定で手書きのゆるキャラを作って発信しているお店を見たことがあります。季節の話題やお店の一押し商品などをキャラクターのセリフで言わせても面白いですね。絵のうまいスタッフがいる場合に限られてしまいますが。
余談ですが、私が会社勤めをしていた際に担当していた事業ではオリジナルのキャラクターがいて、ぬいぐるみなどもありました。よくランチの時にぬいぐるみを使って公園の花壇などで季節感のあるモチーフを使って撮影し、それを会社の公式SNSに定期的にアップしていました。これはオリジナルキャラクターが既にいた場合ですが、いなくてもイラストで作ることで同じような発信は可能です。
お客さんといっしょに
当然お客さんの承諾は必要ですが、来店してくださった方の写真を投稿してゆくのも有りだと思います。美容院などではよく、顔が見えないよう斜め後ろからのアングルで髪型を見せるような投稿も多いですが、そうではなく、お客さんの集合写真などを投稿します。
客層のイメージだけでなく、お店の雰囲気の良さや仲の良さ、活気あるイメージを発信してゆくことができます。ただし、お客さんが来店したことを公表したがらない業種には不向きです。
その他、運用上のやっておくと良いこと
やってはいけないことも分かった、投稿することも何となく見えてきた、となれば最後にやっておくべきは運用ルールの策定です。以下のことを事前に決めておけば後々の日々の運用が少し楽になっていくのではと思います。
- 投稿する日と内容をあらかじめ決めておく(月単位が目安)
- 投稿内容は何種類かパターン化してランダムに出してゆく
- 毎回共通で付けるハッシュタグを決めておく(10以内)
- 投稿を作成する人&チェックする人を決めておく
- 写真のトーン&マナー(雰囲気や色合いなど)を決めておく
- NG投稿内容やNGワードを決めておく
そして、投稿を続けていくためには、やはり励みになることが必要です。投稿を見てくれるフォロワー数をできるだけ増やし、そしてフォロワーからのいいねや返信などの反応が数多くもらえるようになってくると徐々に投稿後の反応を見るのが楽しくなってくると思います。そのためにも、良質な発信でコミュニケーションを活性化させていきましょう。