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卸売業

新たな営業手法として動画の活用と内製化を推進 10社以上の新規開拓に成功

2024/03/15

株式会社ロイヤル化学研究所

「計画から実行まで、ともに知恵を絞り、ともに動いていただける伴走型のサポートがハンズオン支援の魅力。当社のデジタルマーケティングを進めるエンジンみたいな存在です」と語る大前代表。

1973年に設立された株式会社ロイヤル化学研究所。大手ガソリンスタンドやカーディーラーなどを主な顧客とし、自動車用ケミカル製品を開発・販売している。効果的な施工方法の紹介や展示会用の動画制作に取り組み、短期間で成果を上げている。

※写真 代表取締役 大前 哲也

■本事業に申し込んだ背景■

BtoBにてカーケア製品を提供

当社は、独自に開発した自動車用コーティング剤と窓ガラス撥水剤を中心に、プロユースのカーケア製品を提供しているメーカーです。顧客はガソリンスタンドやカーディーラー、整備工場などBtoBが9割以上を占めています。また、作業方法やテクニックなど製品の効果を最大限に引き出すための情報発信を行うなど、カーライフのサポートにも注力しています。

動画の活用と内製化を実現したい

クルマの美観を保ち、施工の効果がはっきり見て取れる当社製品にとって、動画は非常にマッチしたツールですので、販売促進などに活用したい考えは以前からありました。動画を活用すれば、遠方の顧客にとって便利で分かりやすい情報源になり、同時に当社は営業活動やデモンストレーションで全国を回る機会を削減できますので、業務の効率化にもつながります。さらに近年は海外市場の開拓にも注力しており、多言語に対応できる点も魅力です。しかし、動画制作を外部に依頼するとコスト負担が大きいため、内製化が理想ですが社内にノウハウがありません。課題解決のためにハンズオン支援(アドバイザーが専属で継続的に支援)を申請しました。

■アドバイザーによるハンズオン支援の内容■

当社の課題に最適なアドバイザー

ハンズオン支援の実施にあたり、公社に動画制作の内製化を進めたい旨を相談したところ、現役で活躍する動画クリエーターであり、デジタルマーケティングに精通しているアドバイザーを推薦していただきました。こうして始まったハンズオン支援は、気づきの連続でした。これまで「とにかく製品の特性を紹介したい」という想いが先行し、「誰に、何を伝えるのか」「施工におけるビフォア・アフターがきちんと伝わるか」など、基本となる視点が抜けていたことに気づかされました。動画制作はテーマ決めからシナリオ作成などの準備段階が重要なこと、さらに撮影や編集の技術も教えていただき、その実践的なサポートは初心者にとって非常にありがたいものになりました。

「スマホ」と「パワポ」があればOK

当社のリソースや知識を考慮したスマホやパワーポイントを使った撮影・編集方法のレクチャーも印象的でした。プロ仕様の機材や編集ソフトを導入するとなると、操作方法の習得などが高いハードルになりますが、スマホとパワポなら手軽に撮影と編集に取り組むことができます。たとえばパワーポイントは、営業部門の従業員が自分で顧客の社名を入れて利用できるなど、汎用性が高く、内製に向いていることも教えていただきました。

「展示会用の動画は作り方と効果を体感する貴重な経験になりました」と、プロジェクトを牽引する大前利香取締役。

■具体的な取り組みと効果■

展示会での動画活用に向けて

最初に制作したのは、自動車整備機器が一堂に集まる大規模展示会場で流す40秒ほどのプロモーション動画です。カーコーティングにあまり馴染みのない来場者に向けて当社製品の魅力を訴求します。展示会用の動画制作は、①足をとめるアイキャッチ力、②製品メリットの明確化、③通りすがりに観ても伝わる構成の3つがポイントになることを教えていただきました。

サンクスメールでも動画に誘導

出展後は、会場で流した動画をYouTubeにもアップし、名刺交換した方全員に視聴URL付きのサンクスメールを送付することで、製品をさらに印象づけて、次の営業活動につながるようにしました。その効果もあって、10社以上の新規顧客の獲得に成功し、すでにお取引も始まっています。

動画制作の主なプロジェクトメンバー。(写真・左から:大前哲也代表、菅野アドバイザー、大前利香取締役、イー テンザさん、谷田さん)

海外展開にも動画を活用

現在、提携するガソリンスタンドから、オンラインでコーティングのデモンストレーションを行う「コーティングスクール」配信の準備を進めています。とはいえ、アイデア先行で具体的な進め方が分からなかったので、アドバイザーには撮影機器の選定からカメラの配置、効果的な配信動画の撮り方まで手厚くサポートいただきました。今後は、より注力していく東南アジアの顧客開拓も見据え、動画制作を推進していきます。

前向きなチャレンジ精神で動画制作に取り組み、成果を獲得

デジタルマーケティング・営業のDXサポートプログラム
アドバイザー 菅野契也

ビジネスで活用するための動画制作では、シナリオの方向性や撮り方など、押さえておくべきポイントがあります。トップダウンで現場がついていけていないケースもありますが、ロイヤル化学研究所さんは、プロジェクトメンバーを中心に営業部門の方々も積極的に取り組んでいます。オンライン配信にも挑戦するなど、今後の成長が楽しみな企業です。

※本記事は、2024年1月時点の情報です。

企業情報

企業名株式会社ロイヤル化学研究所
所在地東京都府中市是政3-15-5
設立1973年12月
事業内容自動車関連化学製品の開発・製造・販売
資本金1,000万円

掲載の製品・サービス等について公社が保証するものではありません。