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製造業

デジタルで営業力を強化 アドバイザーのサポートが改革の推進力に

2024/02/29

株式会社文化カラー印刷

1965年の創業以来、出版・商業印刷を多岐にわたり手がける株式会社文化カラー印刷。きめ細やかな対応力を強みにしており、企画や編集、印刷から製本までをトータルサポートする。Webサイト経由の受注を目指し、ほぼゼロからデジタルマーケティングに取り組む。

「サーバーやドメインの管理方法も分からない状況からのスタートでした。デジタルマーケティングの基礎知識と実践法を習得し、少しずつノウハウが蓄積されているのを実感しています」と話す小林さん。


※写真 営業部兼生産管理 マネージャー小林 直矢

■本事業に申し込んだ背景■

価格競争に負けない営業力が強み

当社は商業印刷を主力事業としており、「ソリューション型の対応力」で多様な顧客課題やニーズに応えています。さまざまな産業で価格競争が激しさを増していますが、印刷業界も従来の受注型から脱却し、自ら案件を創出する営業力が求められているなか、当社の強みは人と人のつながりを大切にした対面営業から築いてきた顧客との関係性にあります。

デジタルで営業活動の仕組みづくりを

しかし、ペーパーレス化による印刷需要の縮小に加え、コロナ禍の際は対面営業が難しくなる状況にもなり、いままでの営業手法だけでは立ち行かなくなるという危機感を持っていました。Face to Faceの丁寧な顧客対応を大切にしながら、Webにて新規顧客の獲得を狙う効率的な「営業活動の仕組みづくり」ができないかと考え、公社のハンズオン支援(アドバイザーが専属で継続的に支援)を申請しました。

■アドバイザーによるハンズオン支援の内容■

ノウハウがほとんどないゼロからの挑戦

当社はデジタルに関する知識やノウハウが乏しく、ほぼゼロからの挑戦でした。社内にデジタルマーケティングを進めていく体制が整っているとは言い難く、アドバイザーには正直に現状を伝え、当社でも取り組むことができるのかを相談しました。

はじめに、アドバイザーのサポートで対面営業での「勝ちパターン」を一覧表にまとめることからスタートしました。そして一つひとつの「勝ちパターン」について、デジタルでは何ができるかを考えていきました。この最初の共同作業でデジタルと対面営業の距離が一気に縮まったように思います。アドバイザーは「できることから始めていきましょう」と、私たちの初歩的な質問にも丁寧に答えていただき、さらにロードマップや具体的な施策のプランなどについて協議を重ねていきました。

■具体的な販路開拓への取り組み■

Googleアナリティクスの導入

今回の支援で取り組みたかったことの一つが、販路拡大を目的としたGoogleアナリティクスの導入です。昨年、自社サイトを一新したこともあり「Googleアナリティクスで閲覧数やユーザー像を分析し、Webで営業施策に取り組む足がかりにしたい」と考えていました。しかしながら当社では導入方法も分かりません。これまでWebサイトの制作から管理までを全て外部に依頼していたため、サーバーの仕組みやドメイン管理なども分からない状況でした。アドバイザーから指示をいただきながら一つひとつ確認を進めたことによって、ようやくGoogleアナリティクスの導入が完了しました。操作方法や解析データの見方、活用のポイントなども操作しながら教えていただき、同時にサーバーやサイトの仕組みなど、少しずつWebの知識も習得していきました。

Webサイトでは環境保全活動・SDGsへの取り組みなどの情報も発信している。Googleアナリティクスを導入し、今後は自社でデータ解析も行っていく。

情報コンテンツの整理

Web経由で新規顧客の開拓を行う場合には、サイトの訪問者に響く情報コンテンツが不可欠ということを学び、アドバイザーにサポートしていただきながら、「誰に向かって、何を発信すべきか」を整理していきました。

■デジタルマーケティングの効果■

「個別支援」の価値

公社ハンズオン支援のメリットは、「個別支援」であり、企業のレベル感に合わせてサポートしてもらえる点だと思います。支援を受ける前、デジタルの専門家であるアドバイザーには「人と人のつながりを大切にした対面営業」という当社の営業方針を否定されるのではないかと覚悟していましたが、そのような心配は杞憂でした。当社の営業方針を理解していただき、親身に寄り添ってくれるところに大きな価値を感じています。

現在、CRMツールを使った顧客情報管理の仕組みづくりや、Webサイトへのチャットボットの設置などを検討している。

ハンズオン支援が改革の足がかりに

アドバイザーの支援により、当社もようやくデジタルマーケティングに踏み出すことができました。まだ土台づくりを行っている段階のため、新規顧客獲得などの効果が現れてくるのはまだ先になると思いますが、非常に“濃い支援”をいただいています。今回のハンズオン支援は、当社の営業力をさらに強化する改革の足がかりになると考えています。

対面営業のノウハウをデジタルにどう生かすか

デジタルマーケティング・営業のDXサポートプログラム
アドバイザー 石山 祐己

まずは、文化カラー印刷さんの強みである「対面営業での勝ちパターン」を表にまとめ、それをデジタルに置き換えたら何ができるかという視点で取り組みを進めました。ゼロからのスタートになりますので、まずはコストをかけず「慣れていただくこと」を目標にデジタルツールを導入し、徐々に仕組み化を進めていく予定です。小林さんは営業の業務があるなか、意欲的に取り組んでいますので全力でサポートしていきます。

※本記事は、2023年12月時点の情報です。

企業情報

企業名株式会社文化カラー印刷
所在地東京都千代田区神田三崎町3-4-9 水道橋MSビル4階
設立1965年7月
事業内容製本や加工を含めた多角的な印刷サービスを提供する総合印刷業
資本金4,800万円

掲載の製品・サービス等について公社が保証するものではありません。