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卸売業

EC集客の壁をブログSEOで打破 情熱と専門知見をコンテンツ化し「信頼の土台」へ

2026/03/27

有限会社タブリーズコーポレーション

代表のマジッド ロガニさんはイランのタブリーズ出身。父は織物機のメカニック、母は織子リーダーという家庭環境で生まれ育ち、1999年に同社を設立。現地メーカーとは長い付き合いで、買い付けに出向き良質な手織り絨毯を目利きしている。公社支援を通じ、絨毯への深い愛と知識を、信頼を積み上げるブログ記事に昇華させた。

※写真 代表 マジッド ロガニ

ペルシャ絨毯やアフガニスタン絨毯などの手織り絨毯を輸入販売する有限会社タブリーズコーポレーション。卸売中心から直販への転換を目指しECサイトを開設したが、集客に苦戦。ハンズオン支援(アドバイザーが専属で継続的に支援)のもと、「信頼の土台づくり」としてECサイトとブログのドメイン統合、さらにコンテンツSEOを推進。アクセス解析・キーワード選定ツール、生成AIを駆使し、執筆・更新の内製化に挑む。

■本事業に申し込んだ背景■

創業25年の絨毯商が挑む、卸売からEC直販への転換

当社は長年にわたりイランやパキスタンから高品質な手織り絨毯を輸入し、問屋や百貨店を介して日本の皆様にお届けしてまいりました。しかし購買行動の変化や円安による価格競争力の低下を受け、従来の卸売から直販への転換が不可避となりました。実店舗展開とネット販売を比較し、難度は高いものの将来の市場拡大性を見据えてネットを選択。2020年に自社ECサイト「カーペタリウム」を開設しました。 ただし、EC運営の知見が乏しく、公社のデジタルマーケティング導入スクールを受講して基礎は習得できたものの、実践となると手が止まってしまう状況の中、ハンズオン支援を申し込みました。

アドバイザーによるハンズオン支援の内容

「信頼を積み上げる」ブログSEO

アドバイザーには率直に「手織り絨毯のECで国内No.1を目指したい」と伝えましたが、示された方針は「売る前に、信頼の土台作りから」という本質的なものでした。手織り絨毯は高額な商材です。「Webでは信頼がなければ選ばれません。まずはユーザーの疑問や悩みに応える情報発信で信頼を蓄積することが重要」との助言を受け、ブログを起点としたSEO戦略を策定しました。卸売での「良い物であればバイヤーに見つけてもらえる」感覚が抜けず、ECサイトでも「良い商品を載せれば売れる」と思い込んでいましたが、「ネットでは信用されなければクリックすらされない」という認識の転換が、当社の意識を根本から変える起点となりました。

具体的な販路開拓への取り組み

ECサイトとブログを連携、SEOに強い土台を整備

まず着手したのが発信の基盤整備です。ECサイトにブログ機能がなかったためWordPressで新たに構築し、SEO効果を高めるため同一ドメインへの統合に挑みました。CMSの専門家派遣も活用して具体的手順を学びつつ、アドバイザーに伴走していただきながら実装。リダイレクト設定や表示不具合など、約3か月に及ぶ試行錯誤の末、自社で完遂しました。

ロガニ代表による口頭説明の記事化をはじめデジタル施策の実務を担当する取締役の泉さん。「社長の絨毯談義は情報量が膨大で、生成AIが処理しきれずに止まってしまうほど。記事作成はドメイン統合よりも大変でした」と笑顔で振り返る。

有限会社タブリーズコーポレーション 取締役 泉氏

ツールを武器に検索意図を満たす良質記事の量産へ

並行して取り組んだ記事制作では、アドバイザーからの指針「書きたいことではなく、ユーザーが求める情報を書く」を徹底しました。ターゲットを40〜50代女性と想定し、ラッコキーワードを活用してキーワードの選定を実施。20本超のテーマを抽出し、「ペルシャ絨毯が高い理由」や「ペルシャ絨毯とアフガニスタン絨毯の違い」など、実際に検索されるテーマを軸に、順次記事を制作しました。絨毯を語るとつい長くなってしまい、口頭説明を正確で分かりやすい文章に整理して検索意図に沿った構成へ落とし込む作業は容易ではありませんでした。
そこで突破口となったのが、アドバイザーから助言をいただいた生成AIの活用です。Geminiに関しては、一気に解決しようとせず工程をステップごとに分解する「プロンプトのコツ」を習得。また、NotebookLMにはカーペタリウムの思考の土台となる文献を読み込ませ、記事の裏付けやファクトチェックを効率化しました。この「分解思考」は、仕事全般にも通ずる学びとなりました。さらに、GA4やGoogleサーチコンソール、Microsoft Clarityといった解析ツールの正しい運用法を習得したことで、データに基づき改善する下地が整いました。アドバイザーの手引きにより単なるツールの使用法にとどまらず、ビジネスに活かせる本質的なノウハウを習得できたことは、本支援での核心的成果です。

アドバイザーの「高額商材はECでの即時購入訴求より、検討段階での対面・電話対応の方が重要」との助言で、KPIを『売上』から『お問い合わせ獲得』へと再設計。「購入までのプロセスを細分化し、各段階で数値を追う視点を得たことで大きく前進しました」と二人は語る。

左から有限会社タブリーズコーポレーション 取締役 泉氏、竹口アドバイザー、有限会社タブリーズコーポレーション 代表 マジッド氏

支援の感想と今後の展望

ブログ好調、次なる目標は信頼感とUI/UXの強化

狙ったキーワードで上位表示を達成した「ペルシャ絨毯が高い理由」は検索1~3位をキープし、滞在時間や回遊率もWeb広告経由より好調です。「広告は受け皿があってこそ効果を発揮する」というアドバイザーの言葉を実感し、出稿は停止しました。まずはブログ記事の充実やSNS発信の強化で流入基盤の強化と信頼の醸成を目指します。併せてECサイトの商品拡充や導線整備も進め、お買い物体験をさらに楽しくするサイトへ磨き上げます。

固定観念を捨て、伴走支援で掴んだデジタル基盤

「ネット販売は自社に合わない」という古い観念を捨て、デジタル施策に挑戦しました。アドバイザーから学んだ正しい方法を継続したからこそ、独力では不可能だった水準に到達できたと思います。「今の時代、デジタルを使わずして、物は売れない」と強く実感しており、今後も学びを重ねる覚悟です。公社支援で変革への一歩を踏み出せたことは、当社事業を発展させる大きな転換点となりました。

戦略的テーマ選定と信頼性がSEOで結実 次は人柄も伝わる、ECの体験設計へ

短期間でブログ記事の上位表示を実現できた要因の一つが「キーワードの戦略的選定」です。検索ボリュームとニーズに加えて競合性も考慮し、勝てるテーマを選定しました。二つ目がコンテンツの「信頼性」の高さ。昨今のSEOはE-E-A-T(コンテンツの品質評価基準)の中でも「信頼性」を重視するため、同社の長年の専門性と実績の集約が検索評価へ反映されたと推測します。次はECサイトの「集客」から「訪問後の体験設計」へと軸足を移すフェーズです。カーペタリウムの世界観やロガニ代表のお人柄も伝わるようなサイトへ共に育てていきます。

竹口アドバイザー
デジタルマーケティング・営業のDXサポートプログラム
アドバイザー 竹口 慎之介

※本記事は、2026年1月時点の情報です。

企業情報

企業名有限会社タブリーズコーポレーション
所在地東京都足立区梅島3-6-17-3F
設立1999年7月
事業内容手織り絨毯の輸入卸販売
資本金300万円

掲載の製品・サービス等について公社が保証するものではありません。