
かねてより家具修理に関するコラムを数多く発信してきた中村社長。しかし、「検索にヒットしそうなワードをとにかく盛り込むことを重視するあまり、内容がありきたりなものになってしまい、正直、書いていてつまらないと感じることもあった」と振り返る。アドバイザーからコンテンツSEOの手法を学び、自身の経験や専門知見を盛り込むことで執筆意欲も向上し、成果にもつながっている。
※写真 代表取締役 中村 吉宏
椅子・ソファの張り替え・修理の専門店「アルティジャーノ」を運営する株式会社アッズーリは、Web広告の効果検証不足と広告依存に課題を抱え、公社の計15回のスクール受講とハンズオン支援(アドバイザーが専属で継続的に支援)を活用。広告運用の見直し・P-MAX導入による広告最適化とともに、コンテンツSEOを中心としたオーガニック流入拡大に取り組み、問い合わせ数向上に成功。効果検証・改善のサイクルも定着した。
■本事業に申し込んだ背景■
代理店任せのWeb広告から自社主導の検証・集客体制へ
当店「アルティジャーノ」のお客様は良質なソファや思い出の椅子を長く使いたい都内の個人が中心で、見積りの際にご自宅へ伺うことも多く、暮らしに寄り添ったご提案をしています。ご依頼の半数以上がWeb経由で、Web広告は複数の代理店に委託しており、過去に一度止めて受注が落ち込んだ経験から、その後は広告依存がより高まった反面、効果検証と見直しはあまりできていない状況でした。 昨年度のハンズオン支援は公社のFacebookで知ったものの締切後でしたので、ひとまずデジタルマーケティング導入スクールを受講して基礎知識を学び、今年度、満を持して申請しました。
■アドバイザーによるハンズオン支援の内容■
問い合わせの質・量の向上、ターゲットに選ばれる訴求
事業ヒアリングとFABE分析の後、中間目標を「問い合わせ件数前年比120%」、最終ゴールを「質の高い顧客・問い合わせ増加」と定めました。続いて実施したアクセス解析では、効果の薄い広告が一部に見受けられた一方オーガニック流入は伸びしろがあると判明。そこで、Web広告の最適化とオーガニック集客拡大の2つを柱に、価格ではなく信頼重視の顧客に向けた訴求に注力する方針としました。
顧客の迷いに寄り添い意思決定を促すサイトへ再設計
まずはCVR(コンバージョン率)向上に向け、カスタマージャーニーを整理し、Webサイトの「初めての方へ」ページを刷新しました。従来は「想い」中心の訴求でしたが、「買い替えか修理か」「購入店・メーカー修理との違い」など、ユーザーの疑問や不安に応える内容へ再設計。「想い」の訴求は残しつつ、張り替えのメリットに加え、「職人の一貫対応」「幅広い提案」といった当社の強みを提示し、問い合わせに至る導線としました。
■具体的な販路開拓への取り組み■
P-MAX導入が奏功し、広告費用対効果が向上
Web広告は効果の低い契約を見直し、新たにP-MAXを導入しました。既存のリスティング広告のアカウントに追加したことで、これまでの学習データが活かされ、開始直後から流入数が大幅に伸長。高精度のターゲティングに加え、外部パートナーによる質の高い画像やコピーも奏功し、従来の約3分の1のCPA(顧客獲得単価)で問い合わせを獲得できています。予算の再配分など、今後も最適化を進める予定です。
LP型×高専門性のブランド別コラムでSEO集客を強化
オーガニック集客のコア施策として、家具ブランド別のコラムを作成しました。生成AIには書けない修理ノウハウや施工事例を盛り込み、<ブランド名 シリーズ名 修理>などで検索上位を狙います。各コラムをLP(ランディングページ)として機能させる構成とし、フォーマットをアドバイザーと策定したので執筆の負担も軽減。読まれてもサイト内回遊につながらず即離脱されていた従来の家具お手入れ関連のコラムから、質の高い顧客を呼び込み、問い合わせにつながる集客導線へ転換できたことは大きな収穫となりました。

Webサイトの家具ブランド別コラム。思い入れのある椅子やソファを預かるケースも多く、「コラム作成にあたり顧客との会話でエピソードを引き出す意識が高まった」と中村社長。顧客との関係構築にもプラスの影響を与えている。
媒体別の顧客接点戦略で包括的に安心感を醸成
Instagramはこれまでの事例写真投稿に加え、専門家派遣で動画の撮影方法を学び、今後は張り替えや修理のビフォー・アフターのショート動画を発信していきます。「バズ」目的ではなく、将来の顧客獲得を見据えての訴求です。また、LINE公式アカウントの導入によって、見積り時の写真送付がメールより手軽になり、問い合わせのハードルを下げることに成功しました。媒体ごとに役割を定め、複数の顧客接点から信頼感を醸成しつつ、「安心して任せられる業者」として認知を広めていきます。
■支援の感想と今後の展望■
問い合わせ数は約1.5倍に、効果検証も習慣化
現在、広告とオーガニックの両輪で成果が出ています。P-MAX導入後、月次の問い合わせ数は前年比で約1.5倍に増加。広告経由はスマホ閲覧の方が多く、電話問い合わせが増えたことで、すぐに訪問の要否を判断でき、対応効率も改善しました。新規コラムへの流入も伸びており、継続すべき施策だと実感しています。支援を通じて、これまで「やりっぱなし」だった集客施策に、効果検証と改善の習慣が定着しました。
事前のスクール受講は、デジタルマーケティングの専門用語理解などで苦労もあったが、全体像の俯瞰をもたらし、ハンズオン支援で迷いなく各施策を推進できたという。

先に学び実践を加速──スクールとハンズオンの好循環
スクールの先行受講により、現在地と目的を見失わず完遂できたうえ、様々あるデジタルマーケティング施策を全部やることは到底できない、と事前に認識できたことで、施策の取捨選択や外部連携が進み、結果として支援活用とリソース投入の効果最大化につながりました。また毎回の支援にてPDCAを回し、疑問点をその場で解消できたことで施策の推進も加速。アドバイザーから新たな知見を学べる時間は、純粋に楽しく、有意義なものとなりました。
検証から次の一手を考える姿勢が定着 今までの積み重ねがロケットスタートに
ハンズオン支援の大きな成果は、効果検証を行い、改善策を考え、スピード感を持って実施するPDCAサイクルが中村さんに根づいたことだと思います。P-MAXは「ゼロからのスタート」の場合、成果が出にくいケースもありますが、同社は既存のリスティング運用などの蓄積を活かせたことで、ロケットスタートにつながったと考えられます。社長の「分からないままにしない」「一人で抱え込まない」姿勢が、積極的なご質問や外部リソースを含めた体制構築につながり、成果を後押ししました。

アドバイザー 原田 隆治
※本記事は、2025年12月時点の情報です。
企業情報
| 企業名 | 株式会社アッズーリ |
| 所在地 | 東京都文京区白山3-3-3 |
| 創業 | 1966年4月 |
| 設立 | 2002年9月 |
| 事業内容 | 椅子・ソファの張り替え ほか |
| 資本金 | 1,000万円 |
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