1972年の創業から音楽事業を手がけ、医師の監修やエビデンスのある「心と身体にやさしい音楽」を提供する株式会社デラ。「事業が多様化していくなかデジタルマーケティングの強化が必要と考えハンズオン支援に申請しました」と話す京谷専務。
※写真 取締役 専務 京谷 信一朗

ハンズオン支援(アドバイザーが専属で継続的に支援)の1年目は法人向けWebページを新設してBtoB領域の訴求力を強化。2年目はBtoCのEC売上拡大のために流入数や転換率の最適化を目指しブログ記事のSEO対策と効果検証、ブラッシュアップに取り組んでいる。2年間の道のりを京谷専務同席のもとWebチームを牽引した千嶋マネージャーに聞いた。
■本事業に申し込んだ背景■
「癒しの音楽」事業におけるWeb活用が課題
当社はヒーリングミュージックや自然音、オルゴール曲など、「心と身体にやさしい音楽」を提供しています。試聴前後のセロトニンやストレス物質の変化を検証した「メンタルフィジック・シリーズ」など、医師が監修した作品も制作しています。音楽配信事業が売上を牽引するなかで、ECサイトの売上や法人向けサービスも拡大するための施策を行っていました。しかし、さらなる成長を図るには、デジタルを活用した施策の強化が課題でした。
■アドバイザーによるハンズオン支援の内容■
BtoB強化で手応えを得たハンズオン支援1年目
前年度はBtoB領域の強化に注力しました。法人向けのWebページを新設し、サービス内容やソリューション、導入事例を整理して発信、店内BGMだけではなく、睡眠グッズやアプリへのプリセットといった活用例を訴求したことでお問い合わせの件数や具体的なご質問が増えました。効果を感じられたとともに、社内では得られない視点や他社事例も示していただき、迷わず2年目の継続支援を申請しました。
2年目は個人向けECサイトの売上拡大に着手
今年度はEC売上拡大や法人向けサービス強化のために流入数や転換率の最適化を目標に、Web広告に頼らずに検索エンジンからの流入を増やすべく、主にブログ記事を活用したSEO対策に取り組みました。コンテンツ数が不足していたため、新規記事の制作と過去記事の移行とリライトを並行して実施。EC売上目標をKGIの1つとし、そこから逆算してユーザー数やコンバージョン率(CVR)をKPIに設定して、アドバイザーと数値を確認・協議しながら改善を重ねていきました。
■具体的な販路開拓への取り組み■
ターゲットに合わせたブログ記事を作成
BtoCのペルソナは「精神安定を求める40〜50代女性」「定年後の自然志向な60代男性」など細かく設定しました。各ペルソナの悩みや興味に沿ったブログテーマをチーム会議で検討し、生成AIも用いて記事を作成しています。キーワード選定にはラッコキーワードも活用し、キーワードの検索ボリュームを確認しながら、ターゲットのキーワードも選定しています。その結果、記事によっては単月で50,000以上の表示回数、数千クリックを獲得する記事も出てきており、現在は、自然検索からの流入がサイト流入の主軸になっています。さらに、SEOの手法の1つ「トピッククラスターモデル」も取り入れ、例えばビッグキーワードの「睡眠」で検索上位を狙うのは難しいですが、「眠れない」などの派生キーワードを集めて記事群を作ることで、SEO効果を高めています。

記事制作の担当者はGA4やサーチコンソールなどの解析ツールで得たデータをベースにテーマやキーワードを決めて原稿を制作し、チーム全員でブラッシュアップしていく。さらに、公開して検証・改修というPDCAを回す。
チームで進める継続的なコンテンツ改善
業務の属人化を避けるため、デジタル施策は3名のチームで推進しています。ただし兼務体制のため新規記事の量産は難しく、過去記事の移行時にはリライトにも注力して、集客効果のある記事を増やしていきました。アドバイザーのサポートを受けながらタイトルやキーワードを見直し、EC運営担当のメンバーが購入層やレビューを参考にしながら、ターゲットに届く表現へとブラッシュアップ。さらに、メンバー全員でチェックすることによりクオリティが向上していきました。結果、検索エンジンでの順位が2ページ目だった記事が1ページ目に表示されるようになるなどの効果が出ています。 現在、数十本の記事を公開し、記事毎の表示回数・クリック率・検索順位などをスプレッドシートに一覧化してチーム内で共有しながら効果検証を続けています。
Webチームを牽引するメディア事業部の千嶋マネージャーは「外部の制作会社に委託していたブログ記事は現在内製化を果たしています。ハンズオン支援によりチームの意識も変わりました」と話す。

■支援の感想と今後の展望■
実践支援とデータ改善サイクルが定量的成果に
アドバイザーの助言や提案していただく施策は実務に活かせる内容ばかりで、「学びで終わらせず、即行動に移す」意識が高まりました。Googleアナリティクスやサーチコンソールなどすでに使っていた解析ツールについても、改めて手を動かしながらより深い分析手法を教わり、データを基にブログ記事を改善する流れを定着させることができました。これらが実を結び、月数万PV、数千クリックを記録する記事が生まれ、EC売上も前年同月比で大きく伸長する月が出るなど、定量的な成果も見え始めています。
デジタル知見が点から線へ、広がる視野と選択肢
対象が法人や個人など異なる場合はありますが、「ターゲットに合った訴求→自然検索からの流入増加→確度の高い問い合わせの獲得」という戦略は一貫しています。アドバイザーに各施策の根拠も説明してもらえたことで、確信をもって意思決定・実行できるようになったほか、2年間の支援を通じてノウハウが蓄積され、点だったデジタルの知識が線としてつながった感覚です。最近では役員もアドバイザーとのミーティングに参加しており、社内理解も広がりつつあります。課題解決の選択肢を広げてくれるハンズオン支援は大きな価値があると感じています。
チーム体制を作り地道にPDCAを回し大きな成果を出しています

アドバイザー 松田 健太郎
1年目はBtoBで基盤を整え、2年目はBtoCのSEO領域などにも挑戦し、分析手法やデジタル施策を体系的に習得されました。ポイントはチームで成果を創出されたことです。チーム内で作業分担し、チーム全体で共有しながらPDCAを地道に回されたことが、結果につながりました。ブログ記事も単に楽曲を紹介するのではなく、ユーザーの生活課題やメンタルに寄り添った発信内容にすることで、ブランド価値向上に寄与しています。これまで蓄積してきた記事やデータ、ノウハウを活かし、自走していくことを期待しています。
※本記事は、2025年12月時点の情報です。
企業情報
| 企業名 | 株式会社デラ |
| 所在地 | 東京都世田谷区三軒茶屋2-2-16 YKビル9階 |
| 設立 | 1979年11月 |
| 事業内容 | 音楽・映像制作・配信、EC事業ほか |
| 資本金 | 1,000万円 |
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