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製造業

Webサイトのコンテンツ内容をお客様目線で見直し 内製にて継続的に改修・SEO対策にも取り組み、対面営業をバックアップするツールへ昇華

2025/03/14

株式会社厚徳社

「アドバイザーの伴走によりWebサイト改修に取り組み、自社の強みを再発見、さらに弱みも再認識できました」と語るデジタルマーケティング推進チームの長田さん。写真の背景は同社が運営を受託している『助産師国家試験 直前セミナー2025』の告知バナー。

※写真 総務部長 長田 克之

2年目のハンズオン支援(アドバイザーが専属で継続的に支援)にて、Web経由のさらなる受注拡大を目指して営業DXに挑む新宿区の印刷会社・株式会社厚徳社。Webサイトのリニューアル後も継続的な修正作業に邁進したほか、実績事例のコンテンツ拡充や社内の理解促進にも取り組み、サイトを対面営業バックアップの強力なツールへと昇華させた。

■取り組みの進行状況■

顧客目線によるコンテンツ内容の最適化

Webサイトのリニューアルを急ピッチで進めた結果、公開後に多くの不備が発覚しました。現在はその最適化を進めています。一番大きな問題はメニュータイトルとページ内容の不整合です。例えばタイトルが「サービス一覧」なのに内容が当社の強みの紹介になっていたり、「設備一覧」のページが印刷機の紹介に終始しているなど、これは不備というより、情報発信における我々の意識の根深い問題に起因することなのかもしれません。アドバイザーには、「常に顧客目線での情報発信を意識してください」と、繰り返し言われていたにもかかわらず、実装過程でメンバー間に認識のズレが生じてしまい、我々が見せたいものの羅列になってしまいました。現在は、お客様の目線に合わせたページ内容に改修を図っている段階です。

情報発信における意識の抜本改革

並行して実績事例集のページも拡充させています。ここでも「顧客目線での情報発信」を徹底し、各種印刷機の紹介と作業工程に加え、成果物の写真や動画を交えながら「その印刷機を使って何が作れるのか」を示し、具体的な顧客メリットを伝えることに取り組んでいます。印刷会社の習性なのか、素材集めとサイトへのアウトプットに終始してしまうところがありますので、今後は効果を検証して改善を図るPDCAの体制づくりが課題になります。
またSEO対策の専門家派遣では、Webサイトの目に見えるフロント部分レイアウトなどの調整に終始しており、SEOに影響するソースコード設定などがおろそかになっていること、さらにSEOの基本ともいえる「ターゲットが欲しい情報を提供する」ためのコンテンツ制作を実現するためには、我々に意識改革が必要であるとの指摘もいただきました。専門家派遣で習得した知識は大きな財産になったと思います。

取材を受ける株式会社厚徳社の鈴木社長

「デジタルマーケティング推進は、担当するメンバーだけに任せきりにせず、経営者はもちろん、全社員が目的と手段、活用法を理解し、一丸となって取り組むことが重要です」と話す鈴木社長。

■これまでの成果と今後の展開■

成果を可視化して社内の理解を促進

社内のデジタルマーケティングに対する理解促進が大きな課題でしたが、こちらは少しずつ進んでいます。定例会議等でも根気強く働きかけを行っており、共鳴してくれる社員も増えてきました。支援当初は推進メンバーもデジタル施策に懐疑的でしたが、その効果を目の当たりにして営業DXへの意欲が向上した経緯があります。大きな成果を上げることで、より社員の協力も得られるはずです。Web経由の新規受注を増やし、その成果を可視化していくことが重要だと考えています。

Webサイト改修で得た「信頼感の底上げ」

Web経由のお問い合わせはコンスタントにいただいておりますが、とりわけ対面営業においては、営業ツールとしてWebサイトが役に立っています。印刷業界は口コミや顧客の紹介が重要です。「厚徳社はDX化に積極的な企業」と認識していただいたことで、新規取引での信頼構築がスムーズになったほか、サイトにより印刷機の詳細スペックや一貫体制、成果物を確認していただけるので商談の精度も上がりました。また、既存顧客や金融機関も閲覧されており、信頼性の向上にも寄与しています。さらに、内製した動画をサイトに掲載したところ、ご覧になった既存顧客から動画制作の相談もいただけるようになりました。本業のプラスアルファとして、他社との差別化ツールになりそうです。

アドバイザーとのミーティングには多忙でも時間を作って必ず出席している推進チームのメンバー。当初は、社長に言われたからという意識で出席していたが、今では「アドバイザーとのミーティングが楽しみになった」と口をそろえる。

デジタルマーケティング推進チームとアドバイザーのミーティングの様子

■公社支援のもとで取り組んだ感想■

アドバイザーの伴走で得た知識とノウハウは財産

当初、アドバイザーとの打ち合わせは、マーケティングのロジックやデジタル用語が理解できず、聞き返すことの連続でしたが、真摯に説明していただき少しずつ理解が進み、いつしかアドバイザーとお話できることが楽しみになりました。この2年間、支援を受けなければ知る機会のなかったデジタル施策に関する知識や課題解決の手法を学び、Webサイト改修を内製したことにより多くのノウハウを蓄積することができました。
伴走型支援を経て、自分たちでは気づけなかった自社の強みや課題を再発見できたことも大きな成果です。支援終了後も、Webサイトの改善やコンテンツ制作には継続的に取り組んでいきます。これまではアドバイザーの存在が強力な推進力となっていましたが、今後は社内の定例会議にてデジタル施策のための時間を取るなどして、自走体制を整えていきます。

「内製にこだわってサイトを全面改修 試行錯誤で得たノウハウの蓄積は財産」

デジタルマーケティング・営業のDXサポートプログラム アドバイザー 石井 邦利

厚徳社さんはWebサイトの全面改修を全て自社内で進めています。メンバーで役割分担し、それぞれが考え、手を動かし、時間もかけました。試行錯誤の連続でしたが、内製での取り組みから多くの知識とノウハウを蓄積できたと思います。毎回の打ち合わせには、鈴木社長をはじめ、5名のメンバーが参加され、回を追うごとに皆さんの熱量も上がっていきました。今回の実践経験は大きな財産になるはずです。今後は自走に向け、社内の協力体制強化を図っていきます。

※本記事は、2025年1月時点の情報です。

企業情報

企業名株式会社厚徳社
所在地東京都新宿区上落合1-16-7 エヌケイビル5F
設立1929年12月
事業内容総合印刷/デザイン・製本・デジタルメディア媒体作成
資本金6,000万円

掲載の製品・サービス等について公社が保証するものではありません。