あらゆるユーザーの「におい問題」を解決する日本デオドール。「営業の起点となるWebサイトでいかにして当社の専門性と強みを伝えるのか。自社内で制作・運営しているからこそ、プロの知見とノウハウが必要でした」と柿本社長。
※写真 代表取締役 柿本 元太
業務用から家庭用まで幅広い消臭・脱臭装置を製造販売する「におい対策のプロ」日本デオドール。ハンズオン支援（アドバイザーが専属で継続的に支援）にて、ターゲット市場のポテンシャルを業種別に分析したほか、検索順位チェックツールとラッコキーワードを併用した戦略的キーワード選定に取り組む。専門性を活かしたコンテンツSEOにより、集客につながるWebサイト改修を目指す。
■本事業に申し込んだ背景■
営業の起点となるWebサイトは集客力に課題
当社は創業から42年、臭気環境対策の専門エンジニアリング企業です。ひとくちに〝におい〟といっても、工場や飲食店、介護施設などの業務用排気設備から、一般家庭のペットやトイレなどのにおい対策まで幅広い市場があります。新規の問い合わせはWeb経由が大半で、以前から業種別の事例紹介ブログを充実させるなど、Webサイトを重要な営業基盤として運用に力を入れてきました。制作や運用は全て内製にて行っていますが、集客の伸び悩みやページ数の増加に伴う導線整備などが大きな課題となっていました。
デジタルマーケティングのスキル強化を目指して
内製のメリットとして、自社サービスに関連したホットな話題を、いち早くWebサイトへ反映できる点が挙げられます。一方で、限られた人的リソースや専門的なデジタルマーケティングの知識、進化する各種ツールへの対応力が不安要素になります。情報発信の内容を客観的に判断し、コンテンツにおける訴求方法の最適化に向けた専門的なアドバイスが必要と考え、公社支援を申請しました。
サイト運営の担当者は公社のデジタルマーケティング導入スクールもオンラインにて受講した。習得したデジタルマーケティングの概論や基礎知識が役立っていると話している。生成AIを活用しソースコードの修正も行う。
■アドバイザーによるハンズオン支援の内容■
ターゲット市場の潜在力検証で注力ポイントを抽出
Webサイトの集客力をどのような道筋により高めていくか。その第一歩として、アドバイザーから提案されたのが「ターゲット市場の業種別ポテンシャルの分析」でした。Web経由のお問い合わせが受注に至るまでを分析して、受注確度の高い業種などを明確化し、強化ポイントを導き出していきました。これまでターゲットが広いことを理由に各層に対応したコンテンツを漠然と増やしていましたが、注力すべきターゲット像を絞り込めたことで、SEO対策などの打ち手を考える際に、顧客を絞り込んだ上で検討を進められるようになりました。
■具体的な販路開拓への取り組み■
キーワード選定の深化により高確度のコンテンツSEOへ
SEO対策におけるキーワードの選定はこれまでも取り組んできましたが、やり方を見直してさらに進化させることができました。アドバイザーの助言を取り入れることで、同じ解析ツールを使っても違うアウトプットを導き出せるようになり、大きな刺激になりました。ラッコキーワードも無料プランにて以前から使っていましたが、自社だけでなく他社分析も絡めて深掘りし、「勝てる」キーワードを選定。より確度の高いコンテンツSEOにつながったように感じています。
生成AIの活用と広告効果の最大化
同時に人的リソース不足の解消につながる生成AIの活用もスタートしています。さらにアドバイザーにはWeb広告の最適化もサポートいただき、入札単価を調整することで、広告費の約3割カットにも成功しました。余った予算を追加出稿に回すことで、露出量が増え、クリック数も2倍に増えるなど投資効果の向上を実感しています。
内製にこだわるからこそ、迷い、模索する部分も多い。「アドバイザーとのミーティングは発見の連続でした。課題解決の具体策だけではなく、新たな可能性まで見えてきます」と話す柿本社長。
■支援の感想と今後の展望■
Webサイト全面改修の土台づくり
アドバイザーからの助言で特に印象的だったのが「継続すること」の重要性です。実際、SEO対策などはPDCAを回して長期的に取り組むことで、ターゲットにより響くサイト改善のヒントを得ることができました。またWebサイトの導線改善については、支援の中でWebの専門家からExcelを用いて階層整理・パンくずリストの構想を行うサイトマップの作り方を学び、すでに構成を作るフェーズに入っています。SEOの専門家派遣では、昨今検索エンジンでの上位表示にはコンテンツの専門性の高さが求められる半面、ページの読了率も重要な評価軸であることを教わり、内容とともにスクロール量も見直しています。
専門性を活かしWeb集客につなげる
分析データの読み解きからキーワード選定、コンテンツ整理、Web広告の最適化まで、アドバイザーから得た知見やノウハウは、Webサイトの全面改修を進める上でかけがえのない財産となりました。当社の強みである「においのプロ」としての専門性を、Web上で最大限に活かし、効果的に集客へとつなげる方法を示してくださったアドバイザーには感謝しかありません。ハンズオン支援は、課題の解消だけでなく、新たな可能性を見つけるための原動力になると思います。
「これまで試行錯誤していたからこそ習得スピードと実行力に大きな手応え」
アドバイザー 清水 耕太郎
同社製品のターゲットは、工場や店舗、また一般の家庭まで多岐にわたります。ですから解析ツールをより効果的に使いながら、強化ポイントを導き出す必要がありました。難易度の高い施策になりますが、実務を担当する小林さんは、目的意識を持って解析ツールと生成AIを使われており、しっかりとサイト改修の土台をつくっていきました。今後は実装していく重要な局面に入ります。リソース不足が課題ですが、内製で得たWebのノウハウは必ず同社の財産になるはずです。
※本記事は、2024年12月時点の情報です。
企業情報
| 企業名 | 日本デオドール株式会社 |
| 所在地 | 東京都新宿区百人町1-15-18 龍生堂大久保ビル3階 |
| 設立 | 1983年4月 |
| 事業内容 | 消臭器・脱臭器および消臭剤・脱臭剤の製造・販売 |
| 資本金 | 2,000万円 |
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