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リード獲得を目指してウェビナーを強化 データ収集とターゲット分析に取り組みWebサイトも改修し認知とリードの確度向上を図る

2025/01/22

株式会社タノシナル

2012年に7名で起業し、現在は従業員50名以上にまで成長したタノシナル。コロナ禍を機にイベント全般の運営・PR事業から、インナーブランディングを事業の重点領域に据える転換を図った。デジタルマーケティング推進チームを牽引するのは取締役の福島さん。

※写真 取締役 福島 佐知子

社内イベントの企画運営や動画制作などを手がけるタノシナル。口コミやウェビナーによる集客で順調に業績を伸ばしているが、さらなる販路拡大を目指してデジタルマーケティングに取り組んでいる。ハンズオン支援(アドバイザーが専属で継続的に支援)でウェビナーの強化とWebサイト改修を推進。

■本事業に申し込んだ背景■

革新的な社内イベントを、もっと多くの企業に

当社は、テレビ番組を制作していた代表の福島を中心に2012年に創業しました。現在の主な事業は社内イベントの企画運営と動画制作です。オリジナリティのある企画が強みで、たとえば社内表彰式なら「表彰とは?」を根本から問い直し、今までにない感動を与える演出やストーリーを提案しています。営業部門はなく、集客は口コミとウェビナーのみで行ってきました。より多くの企業に当社のことを知っていただくために、デジタルマーケティングの活用は以前から独自に取り組んでいました。

Web広告の運用方法を模索

Webサイトは5~6年前に社内のグラフィックデザイナーがプランニングを行い、コーディングなどは外部の制作会社に依頼して作りました。当社らしい遊び心を重視したデザインが特徴ですが、サイト経由のお問い合わせがほとんどなかったので、改善策を模索するなか、2023年度にはデジタルマーケティングのスクールなどにも参加し、GA4(Googleアナリティクス4)を使ったアクセス解析やSEO対策、Web広告などを学びました。実際にWeb広告を出稿しましたが、目標とするユーザー数を獲得できず、また改善に向けたPDCAサイクルの回し方も分からない手詰まりの状況でした。そこで、公社のハンズオン支援により、まずは現状のWebサイトやWeb広告の運用方法が正しいのか、どうして結果が出ないのかを指摘していただきたいと考えました。

複合施設CASICAのイラスト

タノシナルのオフィスは東京・新木場のスタイリッシュな複合施設「CASICA」にある。1階には同社が運営するカフェやセレクトショップも併設。従業員の平均年齢は27~28歳という。

■アドバイザーによるハンズオン支援の内容■

集客の施策をWeb広告からウェビナー強化に方向転換

支援開始時のミーティングで、アドバイザーに「そもそもWeb広告という手段がサービスとターゲットに合っていないのではないか」と指摘されました。社内イベント事業のターゲットとなる社員数千名規模の大企業の担当者は、イベンター選定の際に<社内イベント>で検索していないはずとのこと。実際にアクセス解析をすると検索数も少なく、むしろ低予算で開催したい中小企業が多く閲覧していました。アドバイザーの提案により、想定している企業が参加しているウェビナーに注力し、リードを獲得しつつ、視聴者データを分析してより深くターゲット属性を探ることに取り組んでいきました。

■具体的な販路開拓への取り組み■

ウェビナーの視聴者データを分析

これまで社内イベントの成功事例を紹介するウェビナーの開催は、半年に1回ほどでしたが、2024年度は4回に増やし、すでに3回目を終えました。開催後は視聴データを分析して「見込み客→コンタクト→商談→受注」のプロセスを徹底し、属性に偏りがあるかも確認していきました。また、アンケート調査を実施し、視聴した企業の課題認識を深めました。

リードの取りこぼしを防ぐためにWebサイト改修

ウェビナー強化の施策と並行して、アドバイザーのサポートによりWebサイトの改修にも取り組んでいます。当社は社内イベント以外にもさまざまな事業を展開しており、サイトにも全事業の情報を掲載していました。アドバイザーから「ウェビナーを見てサイトにアクセスした方が欲しい情報にたどり着けない」との指摘を受けました。専門家派遣でUI・UXとSEO対策を学び、2025年6月完成を目標に改修を進めています。

インナーブランディングという新たな市場をデジタル施策によって攻略していく。Webサイトの改修によりアクセス数とともに受注確度の向上を図る。

取材を受けるタノシナルの福島取締役と清水アドバイザー

■支援の感想と今後の展望■

ハンズオン支援により従業員の成長を実感

現在、アドバイザーの助言を活かし、ウェビナーから流入した見込み客がお問い合わせに至るまでの導線を整理したWebサイト構造にするため、設計から見直しています。デジタルマーケティング推進チームは、インナーブランディングを重点領域として、大企業の担当者に向け新しい方向性の社内イベント開催や動画制作を、さらに当社の信頼性も訴求するという高いハードルに挑戦していますが、アドバイザーが伴走してくれることにより、成長しながら前進していると感じています。従業員が新しい知識を習得しながら成長できていることも、ハンズオン支援の大きな成果だと思います。

視聴データの分析から来年度の方針を決定

今後はウェビナーで得た詳細データを分析していきます。その結果をもとにターゲット設定と次の一手を検討し、支援の終了する2月末までに、2025年度の方針を決定する予定です。アドバイザーが当社の事業や状況を理解してくれるので、アドバイスにも説得力があります。推進チームのメンバーからも信頼されており、2025年度も継続支援を申請する予定です。

「『挑戦は楽しいこと』が企業文化 分業体制で積極的に施策を実行」

デジタルマーケティング・営業のDXサポートプログラム
アドバイザー 清水 耕太郎

毎回の打ち合わせには、従業員の皆さんが5名ほど参加しています。メンバーは本務と並行しながら取り組んでいますが、分業体制にて取り組まれているので、実行力とスピード感があります。「新しいことに挑戦するのは楽しいこと」というのがタノシナルの企業文化。皆さんが「自分たちが動いて状況を変えていく」という意識を持っており、必要となる知識の習得にも積極的です。デジタルマーケティングに取り組むことで、さらなる成長が期待できる企業だと感じています。

※本記事は、2024年11月時点の情報です。

企業情報

企業名株式会社タノシナル
所在地東京都江東区新木場1-4-6 CASICA2F
設立2012年1月
事業内容動画制作、イベント企画制作、プロモーション企画運営、WEBコンテンツ運営、店舗ブランディング・運営 ほか
資本金500万円

掲載の製品・サービス等について公社が保証するものではありません。