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その他サービス業

顧客の意思決定プロセスを想定しPR動画とスライド資料を併用した訴求方法で新サービスを周知

2025/01/20

株式会社ここさぽ

デジタルは苦手だったという星加さん。公社のハンズオン支援(アドバイザーが専属で継続的に支援)により、今ではWebサイトやブログの更新、アクセス解析もこなすようになった。「アドバイザーが実際の操作も交えてレクチャーしてくれたおかげです」と話す。

※写真 代表者 星加 彩

女性の精神科産業医による嘱託事業を中心とした多角的な健康サポートを展開する株式会社ここさぽ。ハンズオン支援は2年目の企業。昨年度はコンテンツマーケティングとしてブログ制作に取り組み、医師の知見から情報を発信し、アクセス数と問い合わせ数を大幅に向上させた。今年度は動画制作などに取り組み新サービスの周知を図る。

■本事業に申し込んだ背景■

女性産業医による多角的な健康サポートの需要

当社は「健康経営」への意識が高い企業に向け、主に産業医の嘱託サービスを提供しています。日本の労働人口の減少に伴い、良質な人材の離職防止の面からも健康経営の重要性は高まっています。精神科産業医の私をはじめ臨床心理士や産業保健師なども、スタッフは女性のみで運営しています。働く女性が増え続けるなか、女性産業医のニーズは拡大しており、もっと多くの企業に当社を知っていただくことを目的として、2023年度から公社のハンズオン支援でデジタルマーケティングに取り組んでいます。

ブログ記事で検索順位と問い合わせ数が向上

昨年度は以前制作したものの更新が滞っていた2つのWebサイトを1つに統合し、ターゲットを明確にした後、コンテンツマーケティングとしてブログ記事の充実を図りました。テーマは「女性」「メンタルケア」を軸に、注目度の高いトピックや契約企業の事例も掲載した結果、アクセス数が急増して検索順位も上がりました。コンテンツを通じて、当社の専門性や信頼性、企業とのマッチング性を高めるという狙い通り、大企業からの問い合わせや、同業界の企業から協業のお申し出もいただきました。

星加さんとイルマスアドバイザー

眠りの質に不安を感じる人は多いが、検査には専門機関の受診や入院検査が必要だったという。家庭で気軽に検査できるサービスの価値は高い。現在は既存顧客への訴求が中心だが、今後のデジタル施策についてもアドバイザーと協議を重ねている。

■アドバイザーによるハンズオン支援の内容■

1年目の取り組みで生まれた課題の解決を目指す

取り組みの中で気づいたのは、既存のクライアントもブログを読んでくださっているということです。そこで新規顧客だけではなく、既存顧客に向けても役立つ情報を発信したいと考えるようになりました。また、昨年度に専門家派遣で動画制作のノウハウを学びましたが、実行に移す時間がなかったので、今年度はぜひ実現したいと思い継続支援を申請しました。

■今年度の取り組み内容■

顧客の意思決定プロセスに対応したコンテンツ制作

今年度の支援スタート時、アドバイザーにご相談したのは、既存顧客向けのコンテンツと動画の制作、そして新サービス「睡眠検査」と「セルフケア研修」の周知方法です。睡眠検査は自宅で就寝中の脳波を測定して睡眠状態をチェックできる睡眠検査サービス。セルフケア研修はマインドフルネスを取り入れ、メンタル不調の予防にも力を入れた企業研修プログラムです。
まずはセルフケア研修をPRするため、スライド資料と動画をWebサイトに掲載しました。スライドは研修概要や効果・エビデンスなどのデータを視覚的にまとめ、動画は研修講師がスライドの内容を深掘りして説明する構成です。企業担当者が動画を見て興味を持ち、決裁権者にスライドを見せるという意思決定プロセスを想定して制作しています。また、資料と動画は資料請求フォームへの入力なしで閲覧できる方法を採りました。
睡眠検査サービスの周知は、既存クライアント向けに実施しました。月1回、対面またはオンラインで従業員向けに健康に関する講話を行っているので、講演資料と併せて睡眠検査サービスのパンフレットをお配りしています。

デジタルマーケティングと並行して業務のDX化も進行中。産業医面談のスケジューリングにおいて、日程調整ツールを導入してクライアント企業の社員と直接調整し、先方担当者の負担も軽減したいと語る。

取材を受ける株式会社ここさぽ代表者 星加 彩さん

■支援の感想と今後の展望■

問い合わせは件数より質を重視

現在はセルフケア研修のPR動画を追加で制作しています。新サービスはすでに検討中の企業が複数あり、これから商談を進めていく段階です。並行して、Webサイトの改修も計画しており、現在はアドバイザーと一緒にデザイナーを選定中です。サイト経由の問い合わせは増えていますが、件数よりも確度を重視しています。問い合わせ対応のリソースも限られていますし、当社をご理解いただいたうえで一緒に健康経営を目指したいと考える企業と真摯に向き合いたいと考えています。

DX化でサービス向上にリソースを投入

アドバイザーからは、一般企業や担当者の視点から、意思決定プロセスを踏まえた効果的な情報発信方法のレクチャーを受けました。当社の事業や状況を理解していただき、できるだけ費用と時間をかけない実施方法をご提案いただくので本当に助かっています。1年目はテクニカルな部分を学んでWebサイトとブログの基盤を整備し、2年目はマーケティング面に注力して成果を上げることができました。今後もデジタルを活用しながら、お客様に喜ばれるサービスの提供と情報発信を続けていきます。

「狙いを定め、一歩一歩着実に施策を実行 サービス品質の向上とデジタル施策の推進を両立」

デジタルマーケティング・営業のDXサポートプログラム
アドバイザー イルマス 玲

今年度は、新サービスを「どのように見込み顧客に知ってもらい、深く理解してもらうか」を主眼に戦略を検討しました。その中で、見込み顧客が社内での意思決定を円滑に進められるよう、ホームページ上にスライド資料や説明動画を即座に閲覧できる環境を整えました。これにより、URLを共有するだけで複数の関係者が手軽に内容を確認でき、より深い理解を得やすい仕組みを構築しています。
こうした取り組みの結果、すでに大手企業からお問い合わせをいただくなど、目に見える成果が生まれていることを大変嬉しく思います。さらに来年度に向けては、より効率的な運用体制づくりに注力し、本来取り組むべき主要業務に専念しやすい環境を整え、サービス品質の向上とデジタル施策の推進を無理なく同時並行で進めていく計画です。
「ここさぽ」代表の星加さんが、一歩ずつ着実に前進されていることが、これらの成果を支える最大の要因だと感じています。今後も同社のさらなる発展に貢献できればと考えています。

※本記事は、2024年11月時点の情報です。

企業情報

企業名株式会社ここさぽ
所在地東京都港区南青山2-2-15/東京都千代田区神田猿楽町1-5-18
設立2018年1月
事業内容産業医業務・企業顧問医業務、ストレスチェック関連業務の受託、企業向けの労働衛生や健康管理・健康経営に関するコンサルティング、メンタルヘルス対策のデザインと運営・執筆・講演など
資本金500万円

掲載の製品・サービス等について公社が保証するものではありません。