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卸売業

データ解析への苦手意識を克服して課題を「見える化」 ECサイト改善に活かす

2024/03/15

パッケージアート株式会社

ひとくちに「箱」といっても、用途は千差万別。「パッケージは商品の価値を高め、幸せを届ける道具だからこそ 『“つつむ”をつくる』という言葉を大切にしています」と小林代表。

包装資材や梱包資材製品を提供するパッケージアート株式会社。小林代表は自らWebサイトを作成し、デジタルマーケティングにも取り組んでいた。さらなる販促とデジタルリテラシー向上を目指し、ハンズオン支援(アドバイザーが専属で継続的に支援)では特にデータ解析に挑戦している。

※写真 代表取締役社長  小林 正彦

■本事業に申し込んだ背景■

「“つつむ”をつくる」プロフェッショナル

当社は、段ボールを中心とした包装資材の企画・製造・販売を主力事業としております。特に段ボールの用途は広く、保管から輸送、ディスプレイ用など多岐にわたり、パッケージのデザインから緩衝材、副資材まで、オーダーメイドでお客様のさまざまなニーズにお応えする形で、主にECサイトを通して全国から受注をいただいております。

サイトのデータ分析に課題

2008年にECサイト『In The Box』を内製にて立ち上げるなど、これまで企業サイトを含め、制作から運用まで全て一人で行っていました。とはいえ、知識や経験があったわけではなく全て自己流です。しかしながら販促やマーケティングに欠かせないデータ分析には苦手意識があり、限界や停滞感を感じていました。そのような経緯から、ハンズオン支援で専門家の力をお借りし、デジタルリテラシーをレベルアップさせ、さらなる事業の拡大ができればと考えました。

「プランナー」として箱のデザイン、設計、資材調達を行うパッケージアート株式会社。顧客のニーズを形にする発想と技術が、同社の差別化や付加価値につながっている。

■アドバイザーによるハンズオン支援の内容■

解析ツールを活用して課題を「見える化」

初回のミーティングで、ECサイトのUIの改善とデータ解析の方法についてご相談しました。そして、アドバイザーからの提案で「Googleアナリティクス」に加え、SEOに関する分析ツール「Google サーチコンソール」の解析に取り組むことにしました。

■具体的な販路開拓への取り組み■

データを読み解き、ECサイトの改善点を抽出

アドバイザーから「解析ツール」の基本を教わり、より本格的なデータ解析に取り組むにあたり提案してくださったのが、「専門家派遣」の利用です。データ解析の専門家からデータの見方や分析のノウハウなどを学び、Web上のユーザー行動をヒートマップで視覚化するMicrosoftの「Clarity」など無料解析ツールを導入しました。そこから見えた課題をアドバイザーと一緒に整理し、優先順位をつけました。問題を解決するための仮説を立てることにより、これまでぼんやりとしていた取り組みの方向性が明確化していきました。

認識とのギャップに気づく

また、ECサイトのデータ解析を通じて、表面を見ているだけではわからない課題点や認識のギャップに気づくこともできました。当社の場合、「ユーザーの半数がトップページのスライドバナー辺りで離脱している」「アクセス数の高い製品ページが、実は注文につながっていない」などが判明したことより、ナビゲーションの見直しなどページの改善が必要だと分かりました。ユーザー行動を細かく検証したことで、より深い洞察や適切なマーケティング戦略の貴重なヒントを得ることができました。

データを読み解き、課題を可視化することで、確度の高いアプローチが可能になる。アドバイザーの伴走により「データ解析への苦手意識が消え、データの使い方がわかるようになった」と語る。

■デジタルマーケティングの効果■

データ活用のノウハウや視点は財産

現在は分析結果をもとに仮説を立て、改善に向けた実装への準備を進めている段階ですので、実際の成果や数値的な効果はこれからですが、今回の支援でデータ分析の知識とノウハウを身につけられたことは、当社にとって大きな財産になりました。また、データから価値のある情報を引き出すにはデータを見極める目も必要です。その意味で、高度な知見を持つアドバイザーのレクチャーが大きな力になったことは間違いありません。

社内でPDCAを回す体制作りにも注力

今後もデータ解析のスキルを磨くとともに、そのノウハウを社員にも共有し、皆でアイデアを出し合ってサイト改善のPDCAを回す体制作りにも注力していく予定です。また、データ解析への苦手意識が払拭できたことにより、業務データの可視化による業務の効率化やKPIの数値化など、ECサイト以外の課題にもデータを活用するプラスの流れができつつあります。さらに顧客の声もデータとして集約し、商品開発やサービスの拡充につなげていきたいと思っています。次年度は、いよいよ実装のフェーズに入ります。よりユーザーにとって分かりやすく、購入しやすく、そして「どんな要望も、パッケージアートなら形にしてくれるはず」と思っていただけるようなECサイトにしていきます。

真摯な姿勢で課題に取り組み、自ら先頭に立って切り拓く経営者

デジタルマーケティング・営業のDXサポートプログラム
アドバイザー 尾亦周平

小林代表はもともとWebの知識やサイト制作の実践経験をお持ちでしたので、データ解析においても一緒に課題感を見つけながら話し合う「壁打ち」の相手になることを意識しました。「腹落ち」してからの実行も非常にスピーディです。特に、会社をより良い方向に導くため先頭に立って課題に向き合う真摯な姿勢は素晴らしいと思います。パッケージアート様の今後の成長を確信しております。

※本記事は、2024年2月時点の情報です。

企業情報

企業名パッケージアート株式会社
所在地東京都足立区本木東町16-5
設立1952年
事業内容梱包・包装資材加工業
資本金1,390万円

掲載の製品・サービス等について公社が保証するものではありません。